ハイニッカ

ハイニッカ

ハイニッカは、ニッカウヰスキーが製造し、アサヒビールが販売するブレンデッドウイスキーです。1964年に誕生し、その歴史の中で幾度かの変遷を経て、現在も販売されています。

概要

1964年、ニッカウヰスキーから発売されたハイニッカは、当時としては低価格の500円で販売され、爆発的な人気を博しました。商品名の「ハイ」は、オーディオ用語の「Hi-Fi（ハイファイ）」に由来しています。発売当初は二級ウイスキーとして、モルト原酒とカフェグレーン原酒にスピリッツを加えていましたが、それでも酒税法で定められたモルトの使用量の上限まで使用していました。

この価格設定が人気を呼び、競合他社であるサントリー（現サントリースピリッツ）が、かつて販売していた「赤札」を「サントリーレッド」として復活させ、対抗する事態となりました。

1978年10月1日、酒税法の改正により二級ウイスキーの原酒混和率が引き上げられたことを受け、ハイニッカはモルト比率を増量した「ハイニッカデラックス」としてリニューアルされました。ラベルも白から黒に変更され、「HiHi」という表記も「Hi」に変更されました。同時に廉価版である「ハイニッカマイルド」も発売されました。このリニューアルに合わせて、俳優の草刈正雄さんをCMキャラクターに起用し、大きな話題を呼びました。1984年8月には、ラベルデザインを現在のものに近い薄橙と赤に変更し、CMには引き続き草刈正雄さんが起用されましたが、発売当初から使用されていたCMラストのジングル「ドコドコドン」が廃止されました。

1986年2月には、横展開商品として「ニューブレンドハイニッカ」が発売されました。こちらはスピリッツを一切使用せず、モルトとカフェグレーンのみでブレンドされた商品でした。CMには内藤やす子さんの楽曲を使用し、無声映画『血煙高田馬場』の一場面が使われるなど、斬新な演出がなされました。しかし、1989年3月には販売を終了しています。

1989年4月1日、酒税法の改正によりウイスキーの等級制度が廃止されたことに伴い、「ハイニッカデラックス」はラベルデザインをそのままに、モルトとカフェグレーンのみを使用したブレンドへと大幅に変更されました。

ニッカウヰスキーの創業者である竹鶴政孝は、晩年、晩酌にハイニッカを愛飲していたというエピソードも残っています。

2015年2月24日には、1964年に発売された当初のハイニッカの味を忠実に再現した「初号ハイニッカ復刻版」が数量限定で発売されました。同年9月1日にはラベルがリニューアルされ、「ハイニッカデラックス」から「ハイニッカ」に名称が変更されました。ラベルデザインも初号に近いデザインに改められ、赤い斜めのラインが特徴的です。このリニューアルでラインナップは720ml瓶のみとなりましたが、ブレンド自体は変更されていません。

ラインナップ

現行品

ハイニッカ 720ml びん

終売品

ハイハイニッカ (1964年2月 - 1978年9月)
ハイニッカ デラックス (1978年10月 - 2015年8月)
50ml びん
720ml びん
1440ml びん
1920ml びん
1920ml ペットボトル
2.7L ペットボトル
4L ペットボトル
ハイニッカ マイルド (1978年10月 - 1984年8月)
50ml びん
720ml びん
1440ml びん
1920ml びん
ニューブレンドハイニッカ (1986年2月 - 1989年3月)
ハイパック (1992年2月 - 1998年12月)
ハイニッカ リキュール (1994年-1999年)
初号ハイニッカ復刻版 720ml びん (2015年)

脚注

松尾秀助『琥珀色の夢を見る 竹鶴政孝とリタ ニッカウヰスキー物語』 朝日新聞出版〈朝日文庫〉、2014年。ISBN 978-4022618085

関連項目

アサヒグループホールディングス
アサヒビール
ニッカウヰスキー
ブラックニッカ
スーパーニッカ

外部リンク

ハイニッカ|商品紹介|NIKKA WHISKY
* ハイニッカサイト

もう一度検索