ハイパービルディング

ハイパービルディングの概要

ハイパービルディング（Hyper-buildingまたはHypertall-building）は、建物の高さが1,000メートルを超える非常に壮大な建築物を指します。他の定義では超々高層建築物とも呼ばれ、このタイプの建物は建築技術や都市デザインの新たな可能性を示しています。

現在の世界のハイパービルディング計画

2020年時点で、高さ1,000メートルを超えるビルは存在していませんが、ブルジュ・ハリーファ（高さ828メートル）が最高峰として知られています。しかし、多くの国でハイパービルディングの構想が進行中です。以下に、いくつかの主要なプロジェクトや計画を挙げてみましょう。

アメリカ

アメリカは超高層ビル建設の歴史があり、1930年代から300メートルを超えるビルが立てられてきました。その中でもフランク・ロイド・ライトの提案した「ジ・イリノイ」は特に注目され、1,600メートルの計画でしたが、実際には未完成のままとなっています。近年では、さらに高い建物の計画が提案されています。

日本

日本でも1990年頃のバブル経済の中で、高さ1,000メートルを超える建物の構想が多く提案されました。その中にはエアロポリス2001、スカイシティー1000、さらには清水メガシティピラミッドなどがありますが、バブル崩壊に伴いほとんどが実現しませんでした。ただし、現在もハイパービルディング研究会が活動を続けており、環境に配慮した新しい都市の形を提案し続けています。特に、新宿や築地の再開発プロジェクトはその一環であり、各地でアイデアが形になりつつあります。

中国

中国の都市、特に香港や上海では「バイオニックタワー」と呼ばれる300階建てのビル（1,228メートル）の計画があるなど、世界中から注目が集まっています。これにより、約10万人が居住できる空間を提供する予定です。

アラブ首長国連邦

アラブ首長国連邦では、「ブルジュ・ハリーファ」が828メートルの高さを誇り、現在世界一の高層ビルとされています。また、ドバイではさらに高い「ナキールタワー」や「ドバイ・シティ・タワー」の計画が存在し、2042年には完成を目指しています。

サウジアラビアとその他

サウジアラビアでは「ジッタ・タワー」が建設中で、1,008メートルに達する予定です。また、クウェートやバーレーン、アゼルバイジャンなどでもそれぞれ独自のハイパービルディング計画が進行中です。例えば、クウェートの「ブルジュ・ムバラク・アル＝カビール」は1,001メートルのビルを計画しています。また、イギリスのロンドンでは500階建ての「マイルハイエコタワー」が提案されており、1,500メートルに及ぶ計画です。

過去の構想

ハイパービルディングの構想は古くからあり、その中でも「ザ・イリノイ」（1,600メートル）や「ヒューストンタワー」、「ウルティマタワー」といったプロジェクトは壮大さにおいて際立ちましたが、未実現に終わることがほとんどです。これらの計画は、建築技術や経済情勢の変動によって取りやめられることが多いです。

おわりに

ハイパービルディングは、単に高さを誇るだけでなく、都市の在り方や未来の生活空間を考えるうえでも重要なテーマです。各国での先端技術やエコロジーを取り入れた設計が進められており、未来の都市計画に対する期待が高まっています。実現すれば、ハイパービルディングは新たな生活空間と都市の象徴となるでしょう。

もう一度検索