ハイマーク・スタジアム

ハイマーク・スタジアムの概要

ハイマーク・スタジアムは、アメリカ合衆国ニューヨーク州バッファロー郊外のオーチャードパークに位置する多目的スタジアムです。このスタジアムは、NFL（ナショナルフットボールリーグ）のバッファロー・ビルズの本拠地として知られ、1973年の開場以来、数々の歴史的な試合やイベントの舞台となってきました。

開場当初は「リッチ・スタジアム」という名称でしたが、その後、「ラルフ・ウィルソン・スタジアム」、「ニューエラ・フィールド」、「ビルズ・スタジアム」と名称を変更。そして2021年からは、現在の「ハイマーク・スタジアム」という名称で親しまれています。このように、スタジアムの名称は、その時々のスポンサーや所有者の意向を反映して変化してきました。

スタジアム建設の背景

NFLの規定により、スタジアムの収容人数は5万人以上と定められています。バッファロー・ビルズがAFL（アメリカン・フットボール・リーグ）からNFLへ合流する際、当時の本拠地であるウォー・メモリアル・スタジアムがその規定を満たしていませんでした。このため、ビルズのオーナーであったラルフ・ウィルソン氏は、チームの移転を示唆しましたが、エリー郡がこれを認めず、1972年にオーチャードパークに新スタジアムを建設することになりました。

建設にあたっては、当時としては珍しかった命名権の販売が行われ、バッファローに本社を置く食品会社のリッチ・プロダクツが25年150万ドルで権利を取得し、「リッチ・スタジアム」として開場しました。その後、1999年にはバッファロー・ビルズのオーナーであったラルフ・ウィルソン氏にちなみ、「ラルフ・ウィルソン・スタジアム」と改称されました。しかし、スタジアムの所有権は依然としてエリー郡にあり、バッファロー・ビルズはレンタル契約に基づいてスタジアムを使用しています。

スタジアムでの主な出来事

ハイマーク・スタジアムでは、NFLの試合だけでなく、さまざまなイベントも開催されています。2008年1月1日には、アメリカで初めて屋外開催となるNHLウィンター・クラシックの試合が開催され、バッファロー・セイバーズとピッツバーグ・ペンギンズが対戦しました。また、ドラムコーの世界大会も開催されるなど、地域にとって重要なイベント会場としての役割も果たしています。

2012年には、バッファロー・ビルズがスタジアムのリース契約を10年間延長し、その後、2016年にはバッファローに本社を置くキャップメーカーのニューエラ・キャップ・カンパニーが命名権を取得し、「ニューエラ・フィールド」という名称になりました。しかし、2020年7月にはニューエラ社から契約終了の申し出があり、スタジアム名は一時的に「ビルズ・スタジアム」と変更されました。

そして、2021年3月29日、健康保険企業のハイマーク・ブルークロス・ブルーシールド・オブ・ウエスタン・ニューヨークが10年間の命名権を取得し、現在の「ハイマーク・スタジアム」となりました。

その他

ハイマーク・スタジアムは、風が強いことでも知られています。そのため、このスタジアムを本拠地とするバッファロー・ビルズのプレースキッカーでプロボウルに選出されたのは、1988年のスコット・ノーウッドただ一人です。

このスタジアムは、1993年のNFLワイルドカードプレーオフでは、バッファロー・ビルズがヒューストン・オイラーズに対して、NFL記録となる32点差からの大逆転勝利を収めた場所としても知られています。

ハイマーク・スタジアムは、その歴史の中で、さまざまな名称変更を経験しましたが、常にバッファロー・ビルズのホームスタジアムとして、多くのファンに愛されてきました。今後も、さまざまな試合やイベントを通じて、地域の文化やスポーツシーンを盛り上げていくことが期待されます。

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