ハクシヨウ (1958年生)

ハクシヨウについて

ハクシヨウは、日本の競走馬として特に著名な存在であり、1960年第28回東京優駿（日本ダービー）を制覇したことが大きな業績として知られています。また、彼は朝日盃3歳ステークスの勝者でもあり、競馬界での活躍を示しました。

現役時代の活躍

ハクシヨウの競走馬としてのキャリアは圧倒的な強さによって特徴付けられています。3歳時には6戦全勝という素晴らしい成績を残し、特に朝日盃3歳ステークスでは、2着馬に対して5馬身の差をつけて勝利し、さらにレコードタイムを記録しました。この他にも、東京3歳ステークスや中山3歳ステークスではそれぞれ3馬身、4馬身の差をつけ、オープン競走でも7馬身差のレコードで勝利するなど、まさに圧巻のパフォーマンスを見せました。このような成績により、1960年には最優秀3歳牡馬に選出されました。

その後、ハクシヨウは休養期間を経て復帰戦に挑みました。皐月賞ではシンツバメに11着と敗退し、続くNHK盃でも4着に終わってしまい、彼の調子が上がらないまま東京優駿へ向かうこととなりました。しかし、運命は彼に味方しました。東京優駿では、皐月賞の優勝馬シンツバメとNHK盃の勝ち馬チトセミノルが出走を回避したため、ハクシヨウは再び1番人気に選ばれました。

この年の東京優駿にはチトセホープが2番人気で出走しました。レースが進む中、最後の直線に入ると、先行していたチトセホープを追い抜く形で勝利を収めると思われましたが、その直後にメジロオーが大外から急追してきました。結果、ゴールの瞬間でハクシヨウとメジロオーはほぼ並ぶ形となり、長い写真判定の末、わずかの差でハクシヨウの勝利が確定しました。その距離は「髪の毛1本」と称されるほどの僅差でした。この東京優駿をもって、ハクシヨウは競走馬としてのキャリアを終えます。

ハクシヨウは、現代のようにスターティングゲートを用いたスタートが初めて導入された日本ダービーの勝ち馬でもあり、これは競馬の歴史において新たな一歩を記す出来事でした。ただし、ゲート式スタートを経験したダービー馬は、先にゴールデンウエーブとダイゴホマレが存在していました。

種牡馬としての活躍

引退後、ハクシヨウは種牡馬として新たなキャリアを歩むことになりました。彼から産まれた子どもたちには、ホワールウインド（アラブ王冠賞受賞）や、ハクラン（名古屋・新春グランプリ、東京盃3着などで地方競馬から中央競馬に移籍後はライフウと改名）などがいます。これらの馬たちも、それぞれの舞台で活躍しました。

ただし、1983年7月には用途変更が行われ、ハクシヨウ自身が持つ血統をもつ競走馬は現在には存在していません。ハクシヨウの名とその功績は、日本競馬の歴史において今もなお語り継がれています。

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