ハチミツ乙女blossomdays

ハチミツ乙女blossomdays

『ハチミツ乙女blossomdays』は、美少女ゲームブランド「ルピナス」が最初に手掛けたアドベンチャーゲームとして、2009年10月23日に市場に登場しました。ルピナスのブランドデビュー作として位置づけられる本作では、企画段階から「女の子が本来持っている、女の子らしい愛らしさ」をゲーム全体を通じて表現することを目指していました。エグゼクティブプロデューサーを務めた松島詩史氏によれば、作品タイトルはキャラクターデザインや原画を担当したミヤスリサ氏によって命名されたとのことです。

概要

本作は、ルピナスが初めて世に送り出した記念碑的なタイトルです。制作チームは、登場する女の子たちの魅力を最大限に引き出し、プレイヤーが彼女たちの「女の子らしい可愛さ」に心ときめかせられるような作品づくりに注力しました。これは、ブランドがこれから目指す方向性を示す、明確なコンセプトに基づいています。

あらすじ

物語の主人公、鈴原恭介は、幼少期を過ごした思い出深い田舎町、美空町へ10年ぶりに足を踏み入れます。彼は親戚の七瀬家に身を寄せることになり、そこで再会したのは、共に育った七瀬瑞樹と有希の姉妹でした。美空学園に転入した恭介は、同級生の伊賀野凜や先輩の間臼美樹といった個性的な面々と出会い、久しぶりの田舎での学生生活を満喫します。穏やかな日々が流れ、季節が巡って半年後の秋を迎える頃、恭介を取り巻くヒロインたちの間では、彼への想いが密かに高まり始めていたのです。

登場人物

主人公

鈴原 恭介（すずはら きょうすけ）
本作の視点人物となる少年。美空学園の2年生に進級します。研究者の両親が海外へ転勤することになり、東京から10年ぶりに故郷である美空町に戻ってきました。七瀬家にお世話になりますが、七瀬家も父親が海外へ行っているため、瑞樹・有希姉妹と三人で暮らすことになります。東京では進学校に通っていたため学業は優秀ですが、遊び慣れていない一面があり、七瀬姉妹からは昔から変わらないと言われることも。亡くなった祖父の影響で天文学が好きになり、夜になると家を抜け出しては裏山の高台から星空を眺めています。

ヒロイン

七瀬 有希（ななせ ゆき）（CV：新堂真弓）
恭介の幼なじみで、七瀬瑞樹の妹にあたります。美空学園の2年生で、恭介と同級生になります。久しぶりの再会と同居をきっかけに、恭介に対してあれこれと口を出して世話を焼く様子を見せます。性格は明るく活発ですが、姉とは対照的に料理の腕は絶望的。普段は強気で怒りっぽいですが、実はメルヘンチックな一面があり、ドラマや少女マンガなどを好みます。

七瀬 瑞希（ななせ みずき）（CV：水瀬沙季）
有希の姉で、美空学園の3年生。物腰が柔らかく、優しくて気が利くため、学園の男子生徒からの人気が高いです。幼い頃に母親を亡くしているため、七瀬家の家事を全て引き受けており、特に料理は非常に得意です。恭介のことを深く可愛がっており、「大好き」とよく口にしますが、それが日常的であるため、本心なのか冗談なのか掴みかねることもあります。

桜葉 小波（さくらば こなみ）（CV：雪都さお梨）
美空学園の1年生。極度に内気で男性に慣れておらず、恭介の前ではいつもおどおどしたり、慌てて逃げ出したりしてしまいます。過去の出来事から蜂に苦手意識があり、実家の果樹園で必要なミツバチにも近づけません。美空町の歴史や古い建物に興味を持ち、加治屋玲子と共に郷土史研究会に所属していますが、玲子から提案される恭介への突飛なアタック作戦に振り回される日々を送っています。

伊賀野 凜（いがの りん）（CV：桃井穂美）
美空学園の2年生で、恭介や有希と同じクラス。マイペースで、男友達のようにさっぱりとした性格です。有希とは親友で、放課後には彼女の家に立ち寄ることが多いです。学校が終わると、実家である伊賀野マートの手伝いをしています。兄と二人暮らしのためか家庭的で、料理も得意。七瀬家が困った時には手助けしてくれることもあります。

間臼 美樹（まうす みき）（CV：立花あや）
美空学園の3年生で、瑞樹と同級生。いつも低いトーンでぼそぼそと話します。男性を嫌っており、恭介に対してはよく手厳しい態度をとります。一方で、瑞樹のことは非常に溺愛しており、その様子は時折怪しく見えることも。自分の姓を気に入っておらず、周囲には「美樹」または「美樹先輩」と呼ばせるように求めています。恭介は彼女を「ミッキー」と呼ぶことがありますが、その呼び方はある大きな組織から目をつけられる危険性があるようです。

サブキャラクター

加治屋 玲子（かじや れいこ）（CV：如月葵）
郷土史研究会の部長。歴史や古文書に関する知識は豊富ですが、極端な妄想癖があります。小波に対して、恭介へのアタック方法として奇想天外な作戦を次々と伝授します。

伊賀野 為五郎（いがの ためごろう）（CV：小池竹蔵）
凜の兄で、町で唯一のコンビニエンスストア、伊賀野マートの店主。見た目は端正ですが、仕入れる商品のセンスが独特で、珍妙な品々が店に並びます。自身の名前を好んでおらず、呼ばれるのを嫌がります。

スタッフ

キャラクターデザイン・原画：ミヤスリサ
シナリオ：狩野伊太朗、J・さいろー、佐野一馬
音楽：藤田淳平（Elements Garden）
ディレクター・エグゼクティブプロデューサー：松島詩史

主題歌

オープニングテーマ：「blossomdays」
歌：KOTOKO
作詞：松島詩史
作曲・編曲：C.G mix
* 製作：I've

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