ハッカーインターナショナル

株式会社ハッカー・インターナショナルの歴史

株式会社ハッカー・インターナショナルは、かつて存在したゲームソフト制作会社であり、特にファミリーコンピュータ（ファミコン）やPCエンジン向けに数々の非公認ソフトを制作したことで知られています。1970年代から1990年代にかけて、ゲーム市場において独自の存在感を放っていました。

非公認ソフトの制作

この会社は、一般的にライセンスを取得してから製品を制作するという業界の常識に反し、任天堂からのライセンス料を支払わずにゲームを開発・販売しました。その手法は解析ソフトを基にした独自のソフトウェアの制作であり、アダルトゲームやバックアップツールなども手がけるアングラソフト流通の先駆者的存在とされています。

特にファミコン向けに販売されたソフトは、当時の人気ゲームを模して『ボディコンクエスト』や『ハイレグファンタジー』など、多種多様なタイトルが存在しました。また、そのソフトたちは台形の形状をした独特のROMカートリッジに収められ、市場でひときわ目を引きました。

海外メーカーとの関わり

ハッカー・インターナショナルが制作した一部のファミコン向けゲームは、SachenやColor Dreams、C&Eなどの海外メーカーの製品のローカライズであり、これらのメーカーも任天堂の非公認でNESソフトを販売していました。

さらに、ファミコンディスクシステム用のバックアップツールや、連射機能を付加した改造ファミコンもリリースされています。その中でも「Hacker Junior」という改造本体は、任天堂との間で訴訟を引き起こす原因となり、注目を集めました。

次のステージ PCエンジンへの移行

その後、ハッカー・インターナショナルはPCエンジンに活動の場を移し、多くの非公認ソフトを発表しました。しかし、さらなる発展を求め、最終的にはマップジャパンにゲーム事業を譲渡し、プレイステーションに正規契約を結んで参入を果たしました。

この時期には、エアプランツやエクセルタというブランドを通じて、Windows向けにアダルトゲームもリリースしています。

会社の終焉

ハッカー・インターナショナルは2001年1月18日をもって最後のソフトを発売し、翌日にはアダルトゲームがリリースされたものの、この後ゲーム業界から撤退すると見られています。経営者の萩原暁氏は、ゲームへの関心が薄れたことで新たな挑戦を始めたと述べています。

また、同社は自社で『月刊ハッカー』というマイコン誌を編集・発行し、情報誌としても一線を画した存在でした。

まとめ

株式会社ハッカー・インターナショナルは、ゲーム業界において革新をもたらした企業であり、その存在や製品は今なお一部のファンの間で語り継がれています。ゲーム制作におけるライセンス問題や、その際の法律的なトラブルは、今後の業界においても重要な教訓となるでしょう。

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