ハッピールイス

ハッピールイス：障害競走界の星

ハッピールイスは、1986年の中山大障害（秋）を制した名馬として知られています。平地競走から障害競走へと転向、数々のレースを経験し、日本の障害競走史にその名を刻みました。その輝かしい経歴と、引退後の穏やかな日々を紐解いていきましょう。

平地競走時代と障害競走への転向

1985年1月、ハッピールイスは競走馬としてのキャリアをスタートさせました。2戦目のダート1200mの新馬戦で初勝利を飾ると、その後は芝やダートの中距離戦に挑戦しますが、思うような結果を残せず、10戦4着が最高成績という苦戦を強いられました。転機が訪れたのは同年10月。平地競走での苦戦を経験したハッピールイスは、障害競走への転向を決断します。

障害競走での活躍

障害競走に転向したハッピールイスは、持ち前の才能を開花させました。初戦で2着と好スタートを切ると、2戦目で初勝利を収めます。その後も順調に勝ち星を重ね、1986年2月にはオープン入りを果たします。オープン初戦は重賞レースの阪神障害ステークス（春）に挑戦しましたが、結果は11着。しかし、続く京都大障害（春）では1番人気を破り、見事優勝を飾ります。この勝利は、ハッピールイスの潜在能力の高さを証明するものでした。春シーズンはその後も活躍し、秋シーズンへと繋げました。

秋シーズンは阪神障害ステークスで5着とまずまずの成績を残すと、京都大障害（秋）では6番人気ながら2着と健闘。そして迎えた1986年の中山大障害（秋）。1、2番人気はライバコウハクとオンワードボルガでしたが、オンワードボルガは競走中に競走を中止。ライバコウハクは序盤からリードするも、最終障害を越えたところでハッピールイスがこれを捉え、9馬身差という圧勝劇で優勝を飾りました。この年の最優秀障害馬にも選出され、ハッピールイスの名は広く知られるようになりました。

晩年と引退

1987年、ハッピールイスは1番人気に推されるも、故障により7着と惨敗。その後も怪我に苦しみ、思うような成績を残せませんでした。1987年の中山大障害（秋）では3着という結果に終わりましたが、それでもハッピールイスの力は健在でした。しかし、1988年1月9日の障害オープンで6着に敗れた後、2月に登録抹消。競走馬としてのキャリアに幕を閉じました。

引退後は馬事公苑で競技馬として余生を過ごし、2009年9月に死亡しました。ハッピールイスは、競走馬としてだけでなく、引退後も人々に愛される存在でした。その活躍は、多くのファンに感動と勇気を与え、日本の障害競走の歴史に燦然と輝く一頁を刻みました。ハッピールイスの物語は、競走馬としての成功と、その後の穏やかな生活、そして人々の記憶の中に生き続ける存在という、多くのことを私たちに教えてくれます。

もう一度検索