ハバナ大学

ハバナ大学の概要と歴史

ハバナ大学（Universidad de La Habana）は、キューバの首都ハバナに位置し、ヴェダード地区にあります。この大学は、1728年に設立され、キューバで最も古い高等教育機関であり、南北アメリカ大陸においても早期に設立された大学の一つです。最初は宗教機関として始まりましたが、現在では、キューバの教育界において中心的な役割を果たしています。

設立と名称の変遷

当初、ハバナ大学は「Real y Pontificia Universidad de San Gerónimo de la Habana」という名称で知られていました。この名称は、スペイン王と教皇の承認を受けていたことに由来し、教皇インノケンティウス13世とスペイン王フェリペ5世によって認可されました。1842年には、世俗的な教育機関に移行し、「Real y Literaria Universidad de La Habana」に改名されました。さらに、キューバが独立した後、大学は国立となりました。

キャンパスの移転と構造

大学は1902年にヴェダードの丘に移転し、その際にアルマンド・メノカルによる装飾が施されました。大学キャンパス内には、重要なシンボルとして1919年に設置された銅像「アルマ・マター」があります。この像は教育を象徴し、建物の中央に位置しています。像のモデルとなったのは教授の娘であり、後にアルマンド・メノカルと結婚しました。

歴史的な出来事と学生運動

1940年代には、フィデル・カストロが学生として在籍しており、大学は政治的な中心となりました。1952年には、バティスタ政権による大学の閉鎖に際して、ハバナ大学は反政府活動の拠点となり、学生たちが抗議行動を展開しました。1959年にカストロが政権を握ると、大学は新たな教育改革を進め、思想教育が行われました。

学部と研究センター

現在、ハバナ大学は16の学部と14の研究センターを有しています。その学部には生物学、物理学、法学、経済学、外国語学などがあり、さまざまな専門分野で教育が提供されています。特に、学生数は約6000名に上り、多彩な専門課程が存在します。

学生組織

1959年のキューバ革命前、大学生たちはさまざまな政治組織に参加し、特にFEU（大学学生連合）が強い影響力を持っていました。FEUは1920年代の革命運動において重要な役割を果たし、政治的な主張を展開しました。革命後、大学は再開され、政治的な活動が再び活発化しましたが、政府の意向により運営が制限されることもありました。

現在のハバナ大学

今日のハバナ大学は、国際的にも認知された教育機関として、研究や教育の質を向上させる努力を続けています。その理念と歴史を踏まえ、多様な文化と知識を学ぶ場としての役割を果たし続けています。

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