ハビエル・バローソ

ハビエル・バローソ・サンチェス＝ゲラ

ハビエル・バローソ・サンチェス＝ゲラは、1903年12月3日にスペインのマドリードで生まれました。彼は、サッカー選手、指導者、さらに建築家としても知られる多才な人物です。バローソはアトレティコ・マドリードの名誉会長であり、元スペインサッカー連盟の会長としても活躍しました。彼のサッカーキャリアは、FWやGKとしてのポジションで知られています。

経歴

バローソのサッカー選手としてのスタートは、まだラ・リーガが創設される前のスペインに遡ります。彼はマドリードCFでFWとしての経験を積んだ後、1921年から当時アスレティック・マドリードとして知られていたアトレティコ・マドリードに加入しました。ここではGKとしてプレーし、1925-26シーズンのコパ・デル・レイ決勝、FCバルセロナ戦ではキャプテンとしてチームを率いるなど、重要な役割を果たしました。

現役引退後、バローソは1932年1月にアトレティコ・マドリードの監督に就任しました。監督としての在任期間は短かったものの、彼はクラブに多くの影響を与えました。1941年にはスペインサッカー連盟の会長に選出され、5年間にわたってその職務を果たし、その後1955年にはアトレティコ・マドリードの会長に就任します。

バローソの会長としての9年間は、クラブの改革に注力した時期でもありました。彼のリーダーシップのもとでアトレティコ・マドリードは多くの変革を成し遂げ、歴史に名を残すクラブへと成長しました。1961年には、エスタディオ・メトロポリターノが現状では不十分であると判断し、新たなスタジアムの建設地を選定しました。建築家としての知識を活かし、当時のマドリード市長とともにスタジアム設計に取り組みました。結果として、1958年からスタジアム建設が始まりました。

1963年には、後にアトレティコ・マドリードの会長となるビセンテ・カルデロンを副会長に任命しますが、翌1964年には会長職から退任しました。バローソの手腕が、アトレティコ・マドリードの成長に寄与したことは疑いの余地がありません。

建築家としての活動

バローソはサッカー選手としての地位と並行して、建築家としても目覚ましい業績を残しました。彼は以下のようなプロジェクトに関与しました：

• - サン・イシドロ教会：教会の修復工事と尖塔の復元
• - スペイン法務省：省舎の改築と増築
• - エスタディオ・ナシオナル・コンプルテンセ：共同で設計と建築を手掛ける
• - アントニオ・ネブリハ寮：マドリード・コンプルテンセ大学の寮の一つ
• - コロンブス宮殿：ドミニカ共和国に位置する宮殿
• - エスタディオ・ビセンテ・カルデロン：アトレティコ・マドリードの旧スタジアム

特にバローソは兵舎の設計・建設にも熱心に取り組み、スペイン全土に彼の設計した軍施設が存在しています。

まとめ

バローソの晩年は、90歳で1990年9月10日に幕を下ろしましたが、彼が残した功績は、サッカーだけに留まらず、多くの建築物や制度の面でも深く根付いています。彼の人生は才能と努力が融合し、スポーツ界と建築界の双方に大きな影響を与えたことを示すものでした。

もう一度検索