ハブ (企業)

株式会社ハブの概要



株式会社ハブ(HUB CO., LTD.)は、日本国内で英国風パブチェーン「HUB」と「82ALE HOUSE」を運営している企業である。その始まりは1980年にさかのぼる。当時の母体であるダイエーは、売上高が1兆円を超え、日本国内に数多くの外食業態を展開していた。この流れの中で、ダイエーの創業者である中内㓛は、日本に英国のパブ文化を紹介することを目指した。

英国パブ文化の導入



中内の考えたパブ文化は、日本の居酒屋スタイルと対照的であった。居酒屋では食べながら飲むのが一般的だが、パブ文化は「飲みながら会話を楽しむ」スタイルを重視していた。短時間で軽く飲み交わし、リフレッシュする場を提供することが目指された。このような理念のもと、1980年にダイエーの子会社としてハブが設立され、同年には神戸に1号店をオープンした。

キャッシュオンデリバリーの導入



ハブの特徴の一つは、キャッシュオンデリバリー方式の採用である。これは、客がカウンターで注文を行い、その場で支払いを済ますスタイルで、将来的な再訪客の増加を見込んでいた。この考えは、店舗の運営において重要な要素となったが、経営は厳しく、1986年には一部門として株式会社キャプテンクックに統合されることとなった。さまざまな店舗が存在する中で、いくつかの店舗は黒字を維持し続けたが、英国パブ文化の推進は一時的に中断された。

再出発と変革



1989年には外食業界の再編により、ハブは株式会社りきしゃまんに営業を譲渡された。1995年には金鹿研一が社長に就任し、企業の方向性が見直され、再び英国文化を尊重する店舗づくりが始まった。1997年には東京都池袋において新しいスタイルの店舗をプロトタイプとして開店し、1998年には株式会社ハブとして新たに設立された。

上場と成長



その後の数年間で、ハブは成長を続け、2006年に大阪証券取引所ヘラクレス(現・JASDAQ)に上場。2017年には東京証券取引所の市場1部に上場し、連続増収を実現するなど、順調な発展を遂げた。そのピーク時には、100店舗以上を展開し、多くの外国人客が訪れるパブとして、日本の英語学習者の集まる場ともなった。これにより、英会話能力向上を目指す人々にも利用されている。

最近の動向



近年も株式会社ハブは業務提携や株式譲渡を行いながら、事業の拡大を図っている。2021年の時点で、ミクシィとの業務提携が発表され、さらに2023年には市場区分をスタンダードに変更する決定が下された。今後も、英国風パブの魅力を活かしながら、さらなる成長を目指す方針である。

まとめ



株式会社ハブは、その設立以来、様々な歴史を経て成長を続け、英国風パブ文化を日本に広める重要な役割を果たしている。居酒屋文化とは異なる独自のスタイルで、リフレッシュの場を提供することを目指し、多くの顧客に愛されている。

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