ハリスレイヨウジリス

ハリスレイヨウジリス (Ammospermophilus harrisii)

ハリスレイヨウジリスは、哺乳類のネズミ目に属するジリスの一種で、主にアメリカ南西部およびメキシコの砂漠地帯に分布しています。この種は乾燥した環境への適応が著しく、特にアリゾナ州やニューメキシコ州、メキシコのソノラ州北西部で見ることができます。学名は、鳥類学者エドワード・ハリスに由来しており、彼は著名な自然愛好家、ジョン・ジェームズ・オーデュボンの友人でもありました。

形態

ハリスレイヨウジリスの被毛は灰色で、体の側面には白い横縞が一筋走っています。また、側面や四肢の色は茶色で、目の周りには白い縁取りが存在します。また、冬毛は夏毛よりも長くなります。このジリスの平均体重は110から140グラム、体長は22から25センチメートル、尾の長さは7.6から10センチメートルです。シマリスと混同されることもありますが、ハリスレイヨウジリスは顔に縞がないため、その見分けは比較的簡単です。

生態

このジリスは主に半砂漠地帯に生息し、昼行性の生活習慣を持っています。特に体温は36.7度から41.6度と高く、砂漠の強い日差しから身を守るため、尾を使って日陰を作ることが特徴的です。体温が高くなり過ぎると、日陰に逃げて地面に伏せることで体温を下げる行動を取ります。また、汗をかく代わりに唾液の分泌によって体温を下げる仕組みも持っています。

繁殖は主に2月から3月が最適とされますが、実際には12月から6月の間にも繁殖することができます。妊娠期間は約30日で、通常1度の出産で6.5頭程度の子供を産むことが多いです。生後217日で体の大きさが成人と同じになり、1年で性成熟を迎えます。また、彼らは雑食性で、サボテンの果肉や種子、メスキートの豆のほか、昆虫や小型の齧歯類、腐肉なども食べることがあります。

捕食者としてはボブキャットやコヨーテ、ヘビ、さらにはペットの犬や猫なども存在します。

保全状況

ハリスレイヨウジリスは現在、絶滅の危機には直面していないものの、生息地は開発によって減少しています。アリゾナ州ではこの種が保護の対象となっており、州の法律により捕獲が禁止されています。これにより、彼らの生息環境を守る努力がなされています。

関連項目

• - ソノラ砂漠

もう一度検索