ハリファックス伯爵

ハリファックス伯爵：イギリスの爵位の歴史

ハリファックス伯爵は、イギリスの貴族称号であり、その歴史は複雑に入り組んでいます。これまでに4度創設され、それぞれの時代背景と人物が深く関わっています。ここでは、ハリファックス伯爵位の変遷を詳細に解説します。

初期のハリファックス伯爵位

最初の創設は、ジョージ・サヴィルが1679年にイングランド貴族として叙爵されたことに始まります。彼は後にハリファックス侯爵にも叙せられましたが、後継者に恵まれず、侯爵位は2代で途絶えました。

その後、ホイッグ党の重鎮であるチャールズ・モンタギューが1700年にハリファックス男爵、1714年にはハリファックス伯爵に叙されました。しかし、彼にも男子がいなかったため、伯爵位は一代で消滅。男爵位は甥のジョージに継承されました。ジョージは1715年に改めてハリファックス伯爵に叙されますが、彼の子もまた後継者を残せず、この系統の伯爵位も2代で終わりを迎えました。

ウッド家による継承

ウッド家で最初に称号を得たのは、フランシス・ウッドでした。彼は1784年に準男爵に叙されています。彼には子供がいませんでしたが、準男爵位は兄弟への特別継承権が認められていたため、甥のフランシス・リンドリー・ウッドが継承しました。

その子である第3代準男爵サー・チャールズ・ウッドは、ホイッグ党政権下で閣僚を歴任し、1866年にハリファックス子爵に叙されました。彼の孫であるエドワード・フレデリック・リンドリー・ウッドも政治家として活躍し、1925年にアーウィン男爵に叙せられます。彼はインド総督、外務大臣などを歴任し、1934年に父からハリファックス子爵位を継承。そして1944年、ハリファックス伯爵に叙せられました。

現在のハリファックス伯爵

1944年に創設されたハリファックス伯爵位は、エドワード・フレデリック・リンドリー・ウッドの男系子孫によって現在まで継承されています。2015年時点での当主は、彼の孫にあたる第3代ハリファックス伯爵チャールズ・エドワード・ピーター・ネイル・ウッドです。爵位の推定相続人は、アーウィン男爵（儀礼称号）のジェイムズ・チャールズ・ウッドです。

ハリファックス伯爵 一覧

以下に、ハリファックス伯爵位の各期の継承者、および関連する爵位の一覧を示します。

ハリファックス伯 第1期 (1676年)

初代ハリファックス伯：ジョージ・サヴィル (1633-1695)　※1682年にハリファックス侯爵
第2代ハリファックス伯：ウィリアム・サヴィル(1665-1700)

ハリファックス男爵 (1701年)

初代ハリファックス男爵：チャールズ・モンタギュー(1661-1715)　※1714年にハリファックス伯

ハリファックス伯 第2期 (1714年)

初代ハリファックス伯：チャールズ・モンタギュー(1661-1715)

ハリファックス男爵 (1701年)

第2代ハリファックス男爵：ジョージ・モンタギュー(1685-1739)　※1715年にハリファックス伯

ハリファックス伯 第3期(1715年)

初代ハリファックス伯：ジョージ・モンタギュー(1685-1739)
第2代ハリファックス伯：ジョージ・モンタギュー＝ダンク(1716-1771)

バーンズリーのウッド準男爵 (1784年)

初代準男爵：サー・フランシス・ウッド(1728-1795)
第2代準男爵：サー・フランシス・リンドリー・ウッド(1771-1846)
第3代準男爵：チャールズ・ウッド(1800-1885) ※1866年にハリファックス子爵

ハリファックス子爵 (1866年)

初代ハリファックス子爵：チャールズ・ウッド(1800-1885)
第2代ハリファックス子爵：チャールズ・リンドリー・ウッド(1839-1934)
第3代ハリファックス子爵：エドワード・フレデリック・リンドリー・ウッド(1881-1959) ※1944年にハリファックス伯

ハリファックス伯 第4期(1944年)

初代ハリファックス伯：エドワード・フレデリック・リンドリー・ウッド(1881-1959)
第2代ハリファックス伯：チャールズ・イングラム・コートネイ・ウッド(1912–1980)
第3代ハリファックス伯：チャールズ・エドワード・ピーター・ネイル・ウッド(1944–)

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