ハリー・ポッターと謎のプリンス (映画)

ハリー・ポッターと謎のプリンス

『ハリー・ポッターと謎のプリンス』（Harry Potter and the Half-Blood Prince）は、J・K・ローリングの同名小説を原作とした、2009年公開のファンタジー映画です。監督はデヴィッド・イェーツ、脚本はスティーヴ・クローヴスが務めました。この作品は、ハリー・ポッター映画シリーズの第6作目にあたり、『ハリー・ポッターと[[不死鳥の騎士団]]』の続編となります。

あらすじ

物語は、ハリー・ポッターがホグワーツ魔法魔術学校の6年生として過ごす一年を中心に展開します。ハリーは、謎に包まれた「半純血のプリンス」と名乗る人物が書いた魔法薬の教科書を手に入れます。この教科書には、魔法薬の調合を有利に進めるための多くの書き込みがあり、ハリーはそれを利用して魔法薬学の授業でめざましい成果を上げます。同時に、ハリーは恋心を抱き始め、友人関係や恋愛関係に翻弄される日々を送ります。

一方、闇の帝王ヴォルデモート卿の勢力は増大し、ハリーはヴォルデモート卿を倒すための鍵となる重要な記憶を探し求めます。ダンブルドア校長と共に、ヴォルデモート卿の過去を解き明かし、彼の弱点を見つけようと奔走します。物語は、魔法界全体を巻き込む大きな戦いへと向かっていく様子を描いています。

キャスト

ハリー・ポッター：ダニエル・ラドクリフ
ロン・ウィーズリー：ルパート・グリント
ハーマイオニー・グレンジャー：エマ・ワトソン

その他にも、多くの個性豊かなキャラクターたちが登場し、物語を彩ります。

制作

監督には、前作に引き続きデヴィッド・イェーツが起用されました。当初、アルフォンソ・キュアロンやマイク・ニューウェルなどの監督も候補に挙がっていましたが、最終的にイェーツが選ばれました。イェーツは、本作を「『アズカバンの囚人』の悪寒と『炎のゴブレット』の冒険の中間にある」と表現しています。

撮影は、イギリスの各地で行われ、ホグワーツ特急のシーンはスコットランドのフォート・ウィリアムで撮影されました。また、夜景のシーンはレイコックで、グロスター大聖堂やミレニアム・ブリッジでも撮影が行われました。

音楽は、ニコラス・フーパーが担当し、ジョン・ウィリアムズによるヘドウィグのテーマが使用されています。

公開と評価

本作は、2009年7月15日にイギリス、アメリカ合衆国など多くの国で公開されました。当初は2008年11月21日公開予定でしたが、制作上の都合により延期されました。北米では、水曜日の公開で初日に5820万ドルを売り上げ、当時の記録を更新しました。

映画評論家からは概ね高評価を得ており、Rotten Tomatoesでは84%の支持率、Metacriticでは78/100のスコアを獲得しました。特に、ダニエル・ラドクリフ、アラン・リックマン、マイケル・ガンボンの演技が称賛されています。

映像ソフト

本作のDVDとブルーレイは、2009年12月2日に発売されました。英国では発売数時間で84万枚を売り上げ、その年の最速販売DVDとなりました。映像特典には、未公開シーンや、フロリダ州のテーマパーク「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」の特集映像などが収録されています。

日本では、ブルーレイとDVDが複数のバージョンで発売されており、コレクターズ・エディションや4K ULTRA HD版もリリースされています。

その他

アメリカでは、PG指定（前作まではPG-13）となりました。
日本でのキャッチコピーは「クライマックスは、ここから始まる！」です。
全世界での興行収入は9億3441万ドルを超え、2009年の映画として2位の成績となりました。

本作は、ハリー・ポッターシリーズの中でも特に重要な作品の一つであり、物語の核心に迫る展開が描かれています。ハリーが成長し、ヴォルデモート卿との最終決戦に備える姿が、多くの観客を魅了しました。

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