ハルノクニ

漫画『ハルノクニ』

概要

『ハルノクニ』は、2006年の初めから11月まで、週刊少年サンデーで連載されていた漫画です。この作品は、原作を浜中明、作画を中道裕大が担当しており、友情と壮大な使命感がテーマとなっています。

あらすじ

物語は、全寮制の超進学校である東京都立紫海館学園が舞台です。主人公、片桐聖士（通称ギリ）とその友人でIQ200を超える天才児、三枝春（通称春）は、学園生活を送っていました。

ある日、春は自作のネコ型ロボットを改良するために校長の飼いネコであるクロを観察し始めますが、そこで衝撃の真実を発見してしまいます。春はセキュリティプロトコルを突破し学校を逃げ出すも、ギリとの再会で「学校に戻るべきだ」と自らを奮起させ、その帰り道に不運な事故に巻き込まれて命を落とします。

春の死を受けたギリは、春が実は事故ではなく殺されたことに気付き、復讐の決意を固めます。彼は紫海館学園を占拠し、「ハルノクニ」という名の新国家の独立を宣言し、日本政府に首脳会談を求めて動き出します。

登場人物

• - 片桐聖士（ギリ）: ギリは春の親友であり、彼の死をきっかけに心に火がつき、強い正義感を持つ青年に成長します。学業成績は卓越しており、強引ながらも仲間思いな性格です。

• - 三枝春: 春はギリのかけがえのない友人で、天才児でもありながら、家庭環境に苦しむ一面を持っています。彼の死後も、ギリの行動に大きな影響を与え続けます。

• - 荻原志乃: ギリと春の中学時代からの友人。強気な性格の持ち主であり、ギリの行動に興味をもちつつ、その真実を追求します。

• - 吉田浩一郎（コーさん）: ギリの良き友人で、格闘技に秀でています。ギリの支えとなり、共に男女を問わず勇気を振り絞ります。

• - 日本政府関係者: 榊総理を筆頭に、冷酷無情な官僚たちがギリとその仲間たちに立ちはだかります。

用語解説

東京紫海館学園

全寮制の進学校で、最新の設備が揃っています。元々はC.A.T.の研究と教育を目的とした場所で、高度なセキュリティが施されています。

C.A.T.

カーボンナノチューブ技術を基にした日本の人工知能兵器で、作品の中心的な存在です。さまざまなレベルの能力を持ち、物語でも重要な役割を果たします。

この漫画は、友情・復讐・国家の成り立ちといったテーマを背景に、個々の登場人物の成長や葛藤が描かれており、読む者に強いメッセージを伝えます。ギリの奮闘は、ただの復讐に留まらず、新たな国家のリーダーとしての資質を磨いていく様を伴い、未来への希望を感じさせます。

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