ハングリータイガー

ハングリータイガー：横浜発祥、炭火焼きハンバーグの伝説

ハングリータイガーは、1969年に横浜市保土ヶ谷区で創業した、ステーキとハンバーグを中心とするレストランチェーンです。地元横浜を中心に店舗を展開し、地域に根ざした味を提供し続けています。

創業と発展

創業当時は、横浜新道からもアクセスが難しい丘の上に位置していました。しかし、駐車場を完備した郊外型の店舗形態は、ファミリーレストランという新しい業態の先駆けとなり、その後の外食産業に大きな影響を与えました。1980年代後半のバブル景気には、茅ヶ崎や都心部、さらには東京都や千葉県にも進出し、最盛期には25店舗を超える規模にまで成長しました。

名物メニュー：オリジナルハンバーグステーキ

ハングリータイガーの看板メニューは、創業時から変わらないオリジナルハンバーグステーキです。牛肉100%の粗挽き肉を使用し、つなぎを一切使わずに炭火で焼き上げるのが特徴です。客席で店員がハンバーグをカットし、熱々の鉄板で焼き上げるパフォーマンスは、食欲をそそります。特製ソースをかけた時の音と香りは、まさに食欲を刺激する演出です。このスタイルは、他店にも影響を与え、多くのレストランで同様の提供方法が見られるようになりました。

調理の際に油やソースが跳ねるため、紙ナプキンでガードするのも、ハングリータイガーならではの光景です。万全を期すために、店舗では布ナプキンも用意されています。

店舗の特徴

各店舗には、炭焼きの様子が見えるチャコールブロイラーが設置され、店内は落ち着いた照明で照らされています。従業員の丁寧な接客も特徴で、呼び出しボタンやドリンクバーなどのセルフサービスは導入されていません。これは、従来のファミリーレストランのスタイルを継承し、顧客とのコミュニケーションを重視する姿勢の表れです。

苦難と再生

2000年には、O-157による食中毒事件が発生し、一時的に営業停止処分を受けました。さらに、BSE問題による牛肉離れも重なり、経営は危機的状況に陥りました。しかし、店舗の売却やメニューの見直しなどの改革を行い、徐々に客足を取り戻し、現在では再び店舗数を拡大しています。

メニュー

オリジナルハンバーグ
オリジナルダブルハンバーグステーキ
各種ステーキ（フィレ、サーロイン、Tボーンなど）
ハングリーバーガー

これらのメニューは、単品だけでなく、セットメニューも用意されています。一部メニューはテイクアウトも可能です。

歴史

1969年：保土ヶ谷店オープン
1980年代後半：多店舗展開を開始
2000年：O-157による食中毒事件発生
2001年：タスコシステムズに事業譲渡
2003年：オーストラリアに自社牧場を開設
2004年～：店舗の新規出店、リニューアル

エピソード

ハンバーグを客前で仕上げるスタイルは、当時の社長のアイデアによるもので、ハングリータイガーが元祖です。本店には、待合室に喫茶フロアが設けられ、ゲームを楽しめるなど、ユニークな構造になっています。

ハングリータイガーは、数々の困難を乗り越えながらも、創業以来の味を守り続けています。横浜を訪れた際には、ぜひ一度、その味を体験してみてください。

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