ハンズフリー・マイクロフォン

ハンズフリーとは

ハンズフリー（handsfree）またはハンズフリーマイクロフォン（handsfree microphone）とは、通話中に送受話器を手で持つ必要がないように設計された通信機器のことです。この技術により、通話中に両手を自由に使えるようになり、様々なシーンで利便性が向上しました。

ハンズフリーの主な形態

ハンズフリーの主な形態には、以下のものがあります。

1. ハンズフリー通話: 電話機本体に内蔵されたマイクとスピーカーを利用して、直接ハンズフリーで通話する機能です。固定電話や携帯電話、PHSなどで利用できます。
2. ハンズフリーマイクロフォン: ヘッドセットやイヤホンマイクなどの外部機器を電話機に接続してハンズフリー通話を行います。ヘッドセットはヘッドフォンに小型マイクが付いたもので、イヤホンマイクは耳に掛けて使用します。
3. 車載型ハンズフリー: 自動車に取り付けられたマイクとスピーカーを使って通話するシステムです。カーオーディオを介して利用されることが一般的です。

形状の特徴

ハンズフリー機器の形状には、以下のような特徴が見られます。

ヘッドセット/イヤホンマイク: 受話部は片耳タイプが多く、周囲の音も聞き取りやすいように設計されています。
車載型: マイクはサンバイザーに取り付けられたり、天井に埋め込まれたりすることがあります。スピーカーはカーオーディオと共用で、ラジオや音楽と通話の切り替え、ハウリング防止機能などが搭載されています。

ハンズフリーの用途

ハンズフリー機器の利用により、通話中に両手が自由になるため、以下のような作業が同時に行えるようになり利便性が向上します。

メモを取る
パソコンを操作する
その他の作業を行う

ハンズフリーの普及

2004年の道路交通法改正により、自動車運転中の携帯電話やPHSの本体を持っての通話が禁止されたことが、ハンズフリーマイクロフォンの普及を大きく後押ししました。運転中の通話は、ハンズフリー機器の使用が推奨されましたが、運転中の通話自体の危険性も指摘されています。

ハンズフリー使用時の注意点

シドニー大学の研究報告によると、運転中のハンズフリー通話は、携帯電話を使用しない場合と比較して事故リスクが3.8倍に増加するというデータがあります。また、集中力の散漫という点では、携帯電話を直接手に持って通話する場合と大差がないという報告もあります（この場合は4.7倍）。警察の見解としては、ハンズフリーの使用を推奨するものではなく、運転中は通話自体を行わないように呼びかけています。

その他のハンズフリー機器

コールセンターや電話交換手、パソコンでの通話に使用されるヘッドセットも広義ではハンズフリー機器ですが、一般的には単に「ヘッドセット」と呼ばれることが多く、「ハンズフリー」と呼ばれることは少ないです。

関連技術と規格

Bluetooth: ハンズフリーマイクロフォンをワイヤレス化するために用いられる無線通信規格です。これにより、ケーブルに縛られない自由な通話が可能になりました。

ハンズフリー機器は、その利便性から私たちの生活に深く浸透していますが、安全な使用を心がけることが重要です。

もう一度検索