ハートフォード (原子力潜水艦)

USS Hartford (SSN-768)

概要

USS Hartford, SSN-768は、アメリカ海軍のロサンゼルス級原子力潜水艦の57番艦です。この艦名は、コネチカット州の州都ハートフォードに由来しています。歴史的には、南北戦争前から第一次世界大戦後まで活動した蒸気スループに続く2隻目の艦艇として、その名を引き継いでいます。

艦歴

建造と就役

ハートフォードの建造は1988年6月30日に、コネチカット州グロトンに位置するジェネラル・ダイナミクス・エレクトリック・ボート社に発注されました。艦の起工は1992年2月22日に行われ、その後、1993年12月4日にローラ・オキーフにより命名され、進水しました。1994年12月10日にはジョージ・カステン艦長の指揮のもとで正式に就役しました。

主な出来事

ハートフォードは、就役以来、多くの任務と訓練をこなしてきましたが、その中でも特に注目すべき出来事は、2003年10月25日に発生した座礁事故です。このとき、艦はイタリアのサルデーニャ近くのラ・マッダレーナ諸島で座礁し、幸いにも乗員に大きな被害はありませんでした。

さらに、2009年3月20日には、ホルムズ海峡近くでサン・アントニオ級のドック型揚陸艦「ニューオーリンズ」と衝突しました。この事故では、ハートフォードの乗員の15名が軽傷を負い、ニューオーリンズは燃料タンクを損傷し、2万5000ガロンのディーゼル燃料が海に流出する事態となりました。両艦ともに自力航行が可能だったため、マナマ港に入港し応急修理を受けましたが、ハートフォードは衝突によって艦のセイルが傾き、左舷側には三角形の補強材を取り付けた状態で帰還しました。

まとめ

USS Hartfordは、アメリカ海軍の重要な原子力潜水艦としての役割を果たしつつ、数々の事故を乗り越えてきた艦艇です。これからも様々な任務を通じて、その能力が試されることでしょう。艦の歴史は、技術の進歩や艦員の努力を反映したものであり、今後の活躍にも期待が寄せられています。

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