ハービッグAe/Be型星

ハービッグAe/Be型星の概要

ハービッグAe/Be型星（Herbig Ae/Be stars）とは、約1000万年未満の非常に若い前主系列星を指します。この天体は、主にA型またはB型のスペクトルを持ち、今なおガスや塵に包まれた状態で星周円盤を形成しています。彼らのスペクトルには、水素やカルシウムの輝線が見られ、太陽の質量の2倍から8倍程度の質量を持つことで知られています。また、これらの星は恒星形成の過程にあり、まだ中心核で水素の核反応が始まっていないため、主系列星には至っていません。これらの星は、Hertzsprung-Russell（HR）図で主系列星の右側に位置します。

この星の名前は、1960年に最初にこの型の星を特定したアメリカの天文学者、ジョージ・ハービッグにちなんで付けられました。ハービッグは、初期の分類基準を定めました。この基準には、次の要素が含まれていました：
1. スペクトル型がF0よりも高温であること。
2. スペクトル中に輝線を持つバルマー系列が存在すること。
3. 発見場所が暗い境界の内部であり、星間物質が影響を与えていること。
4. 近くに反射星雲の光源があり、星形成の領域に関連していること。

新たな研究により、孤立したハービッグAe/Be型星が発見されています。これらの星は、暗黒星雲や散光星雲と無関係に存在していると考えられています。現在の信頼できる基準としては以下のようなものがあります：

• - スペクトル型がF0より高温であること。
• - バルマー系列の輝線を含むこと。
• - 赤外線の放射が強いこと（通常の恒星と比較して） – これは星周塵の熱放射によるもので、特にBe型星の自由-自由放射とは区別されます。

興味深いことに、ハービッグAe/Be型星の中には、明確な変光を示すものがあります。この変光は、星周円盤内の分子雲塊によるものであると推測されています。最も暗くなっているとき、これらの星から放射される光は青みが強く、偏光していることが確認されました。この現象は、分子雲塊が恒星の光を遮り、周囲の円盤で散乱された光が際立つために起こります。

ハービッグAe/Be型星に対応する小質量の天体はTタウリ型星です。これらは通常、スペクトル型がF・G・K・Mの前主系列星に分類されます。逆に、8太陽質量以上の大きな前主系列星は、観測がされていないのが現状です。この理由としては、これらの大質量星が非常に早い段階で進化を遂げることが挙げられます。大質量の原始星が可視光で観測される際には、すでに水素の核反応が始まっていて、それは本質的に主系列星であるからです。

このように、ハービッグAe/Be型星は、星形成の過程や進化に関する研究において重要な存在です。それらの解析を通じて、私たちは宇宙の中の星々の誕生や進化のメカニズムをより深く理解することができるでしょう。

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