ハーヴェスター (駆逐艦)

HMSハーヴェスター（H19）

HMSハーヴェスターは、イギリス海軍の駆逐艦であり、元々はブラジル海軍向けに建造されたH級駆逐艦の一隻でした。当初の艦名はフルア（Jurua）でしたが、イギリス海軍が1939年9月に買い上げ、その後ハンディ（Handy）と一時的に命名されました。最終的にハーヴェスター（Harvester）と改名され、その後の戦歴を重ねることになります。

起工から就役

1938年6月3日に起工され、1939年9月29日に進水しました。1940年5月23日に就役し、イギリス海軍第9駆逐艦戦隊に編入されました。

第二次世界大戦での活動

就役後、ハーヴェスターは直ちに実戦に参加し、ダイナモ作戦、すなわちダンケルクからの撤退作戦に投入されました。その後は主に船団護衛の任務に従事しました。1940年10月30日には、アイルランド沖でドイツ潜水艦U32を撃沈するという戦果を上げました。

1941年には地中海に展開し、MD4作戦やスプライス作戦にも参加。これらの作戦を通じて、ハーヴェスターは数々の困難な状況下での任務を遂行しました。

最後の戦い

1943年3月10日、ハーヴェスターはHX228船団の護衛中に、ドイツ潜水艦U444を撃沈しました。この際、ハーヴェスターはU444に体当たり攻撃を行い、その結果、自艦も損傷しました。しかし、翌日の3月11日、ハーヴェスターはドイツ潜水艦U432からの雷撃を受け、ついに沈没しました。

この戦闘で145名の乗組員が戦死し、ハーヴェスターの短い生涯は幕を閉じました。

戦歴の総括

ハーヴェスターは、その短い就役期間の中で、数々の重要な海戦に参加しました。ダイナモ作戦のような大規模な撤退作戦から、船団護衛、対潜水艦戦まで、多岐にわたる任務を遂行しました。特にUボートとの戦闘では、体当たり攻撃を敢行するなど、勇敢な戦いぶりを見せました。しかし、最終的には敵の雷撃により沈没し、多くの犠牲者を出すこととなりました。

関連項目

第二次世界大戦中のイギリス海軍の喪失艦一覧

参考文献

M.J.ホイットレー、『第二次大戦駆逐艦総覧』、岩重多四郎 訳、大日本絵画、2000年、ISBN 4-499-22710-0
* Jhon English, Amazon to Ivanhoe, World Ship Society, 1993, ISBN 0-905617-64-9

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