バイカーマイス

バイカーマイス （Biker Mice from Mars）は、1993年から1996年にかけてアメリカで放映されたテレビアニメシリーズです。全65話が制作され、3シーズンに渡って展開されました。故郷である火星を追われた3匹のネズミのバイカーが、地球のシカゴを舞台に悪のエイリアンと戦う物語です。日本国内では、1995年4月6日から1996年3月28日まで、NHKの衛星アニメ劇場にて放送され、人気を博しました。2006年には続編も制作されましたが、後に休止となっています。

物語の舞台はまず、人間のように文明を持った動物たちが暮らす火星。しかし、資源を狙うPlutark星人との激しい戦争が勃発し、火星は荒廃します。この争いから逃れた3匹のネズミのバイカー、スロットル、モード、そしてビニーは、Plutarkの脅威を地球に知らせるため、偶然にもシカゴへとたどり着きます。そこで彼らは、地球の資源を略奪しようと企むPlutarkの悪党たちと対決することになります。

登場人物

バイカーマイスとその仲間
スロットル: バイカーマイスのリーダー的な存在。茶色い毛皮を持ち、かつて負った傷が原因で視力が低下したため、常に緑色のサングラスを着用しています。冷静沈着な性格です。
モード: 大柄で灰色のネズミ。過去の戦闘で右腕を失い、機械製の義腕を装着しています。チームの中で最も力持ちです。
ビニー: 白い毛皮のネズミ。自身をナンパ師と称する陽気なムードメーカーですが、顔に傷跡があります。赤いスポーツバイクを愛用しています。
チャーリー (Charlene Davidson): バイカーマイスをサポートする、頼りになる人間の女性メカニック。時に頑固な一面も見せますが、バイカーマイスは彼女を危険から守ろうとします。

主な敵
ローレンス・リンバーガー: シカゴを拠点とするPlutark星人。普段は人間のマスクで正体を隠していますが、本来は魚類に似た姿をしています。地球の1930年代のギャング文化に傾倒しており、強烈な体臭を放ちます。好物はミミズ。
ドクター・カーバンクル: リンバーガーに仕える狡猾な科学者。バイカーマイスを倒すための様々な機械やロボットを開発する他、次元転送装置で悪党を呼び寄せます。過去にはバイカーマイスの身体パーツ（モードの義腕など）も制作しました。
フレッド: カーバンクルの実験に度々利用されるミュータント。痛めつけられることに快感を覚えるという特異な性格の持ち主です。
カマンベール総司令官 (Lord Camembert): リンバーガーの直属の上司にあたる人物。
* グリーズ・ピット: 間抜けな性格の悪党で、常に全身が機械油でベトついているのが特徴です。

日本での放送では、火星からの逃亡劇、シカゴでの様々なトラブル、敵との戦い、そして故郷火星への思いなど、バラエティ豊かなエピソードが展開されました。特に「アーサー王とバイカーマイス」と題されたエピソードは1時間枠で放送されるなど、特別な扱いを受けています。

日本語版のオープニングテーマは、前期がGLAYが歌う「GONE WITH THE WIND」、後期がTWINZERが歌う「STAY WITH YOU TONIGHT」でした。

メディア展開としては、1994年にコナミからスーパーファミコン用ゲームソフトが発売されていますが、日本国内でのリリースはありませんでした。また、1990年代前半にはマーベル・コミックからコミックシリーズも刊行されています。

SFアクションとコメディ要素を融合させ、個性的なキャラクターたちが繰り広げる活躍は、当時の視聴者に強い印象を残しました。

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