バギーカー

バギーカー（Buggy Car）

バギーカーとは、主に砂浜や砂漠、悪路を走行するために設計された軽量の自動車で、全地形対応車の一種です。この車両は一般的に「バギー」と呼ばれ、サンドバギーとしても知られています。主にレースやレジャー用に使われ、その設計は通常の乗用車とは異なります。

概要

バギーカーは、レースやレジャー用途を目的としており、市販車をベースにしたエンジンやサスペンションを流用して軽量化が図られています。基本的には単座または二人乗りのスタイルが主流で、フレームはシンプルな形状ながらも、強度を守るためにロールバーが用いられています。レース用にカスタマイズされたバギーカーは、長距離を走行できるよう軽量な外装に覆われることが多いです。

バギーカーには、砂浜などの柔らかい地面での操縦性を考慮して、サイドウォールが高く幅広のタイヤが装備されることが一般的です。また、空気圧は低めに設定され、砂に埋まらないよう工夫されています。

バギーカーの語源については、1700年代に存在した「二人乗りの四輪軽馬車」が由来とされる説や、フォルクスワーゲン・ビートルを基にしたデューンバギーの影響を指摘する説が存在します。未舗装路での人気が高いこの車両ですが、環境問題や騒音の懸念も影響し、公道以外での走行が制限される場所も増えています。

バギーカーの種類と別称

バギーカーには様々なバリエーションがあり、用途に応じて名付けられています。代表的なものには以下があります。

• - ルナローバー：月面探査用の車両。
• - ビーチバギー：海岸での使用を想定したレジャービークルで、一般道にも乗り入れ可能な設計になっています。
• - スノーバギー：雪道を走行できるよう特別なタイヤを装着したバギー。
• - グラスバギー：草原や芝生を走行するための車両です。
• - モンスタートラック：市販車のボディを載せた車種ですが、厳密にはバギーカーとは異なる設計です。

日本国内では、法的な理由からバギーカーは公道を走行できる車種が限られており、趣味性の高い乗り物となっています。オフロード専用車としての運用はコストや土地面での制約が多く、特にクロスカントリーボ競技を行わない一般のユーザーには手が届きにくい存在です。

過去にダイハツから発売されたフェローバギィという軽自動車が存在しましたが、オフロード性能に特化したものではなく、一定のレジャービークルの地位を確立したのみでした。バハ・バグと呼ばれる改造車両も街乗り用に改装されることがありますが、競技目的での新造は非常に少ないです。

各地のバギー文化

バギーカーは欧米ではレジャーとして広く楽しまれており、海岸や河原において特定のコースが設けられ、休日の楽しみとして走行会が開催されています。しかし日本では、そのような環境が整っていないため、観光地における体験利用や、オフロードのファンによる自作車両の一部が注目されています。

また、エクストリームスポーツとしての「ロッククローリング」は近年盛んで、様々なカスタムバギーカーがレースやイベントで姿を見せています。このように、バギーカーはその用途や設計に応じて多くのバリエーションを持つ、魅力的な車両群を形成しています。

もう一度検索