バケモノたちが嘯く頃に 〜バケモノ姫の家庭教師〜

バケモノたちが嘯く頃に 〜バケモノ姫の家庭教師〜

『バケモノたちが嘯く頃に 〜バケモノ姫の家庭教師〜』は、竜騎士07氏による日本のライトノベル作品です。略称は『バケウソ』。LINEノベルでの配信を経て、電撃文庫から書籍版が刊行されました。

あらすじ

物語は昭和25年、晩夏の御首村を舞台に始まります。主人公の塩沢磊一は、名家である御首家の令嬢・御首茉莉花の家庭教師として村を訪れます。しかし、そこで彼が目にしたのは、想像を絶する光景でした。茉莉花は、変わり果てた姿で、まるでバケモノのように死体のハラワタを貪っていたのです。

美しかった少女がバケモノへと変貌した原因は何なのか？それは病なのか、それとも祟りによるものなのか？同時期に、村では8人もの少女が失踪するという怪事件が発生します。磊一は家庭教師として茉莉花と向き合いながら、事件の真相を解き明かすために奔走します。

登場人物

塩沢磊一（しおざわ らいち）
本作の主人公。精神カウンセラーであり、村医者の六街道利行の教え子です。クリームソーダを愛飲しています。御首茉莉花の家庭教師として御首村へやってきます。ワイシャツにアームバンド、ベストというクラシカルなスタイルを好みます。

幼少期に異常者扱いされていたところを六街道利行に救われた過去を持ち、彼を深く慕っています。精神カウンセラーとしては、相手に寄り添う姿勢を大切にしており、茉莉花に対しても病気と決めつけず、彼女の心に寄り添おうとします。

御首茉莉花（みしるし まつりか）
御首村を支配する名家・御首家の令嬢。現在はバケモノとして分家屋敷に幽閉されています。13歳という若さでありながら、老婆のような口調で話し、その容姿も変わり果てています。しかし、磊一との出会いをきっかけに、徐々に年相応の可愛らしさを取り戻していきます。

御首次郎助（みしるし じろすけ）
御首家の当主の弟で、分家屋敷の主人。屋敷の門番として、番犬を飼っています。

メアリー・ギャロウェイ
失踪した少女たちの行方を追うアメリカ人女性。元軍隊所属で、日本語が堪能です。村畑タエの容疑を晴らすため、磊一に協力を求めます。

家入京之介（いえいり きょうのすけ）
茉莉花の治療のために呼ばれた医師。精神外科医であり、バケモノを巣ごと切り取る手術を生業としています。冷徹な性格で、磊一とは対立します。

六街道利行（ろくかいどう としゆき）
御首村に隠居していた元医者で、茉莉花の元担当医。磊一の恩人でもあります。物語開始前に殺害されます。

村畑タエ（むらはた タエ）
六街道利行殺害の容疑者。失踪した8人のうちの1人です。

用語

御首村（みしるしむら）
本作の舞台となる村。製糸産業が盛んです。

御首家（みしるしけ）
御首村を牛耳る名家。

バケモノ
一般的に受け入れられない思想や趣味、またはそれを持つ人物を指す言葉。抑圧された人間が殻を破ることで誕生するとされます。

ケダモノ
バケモノを外でひけらかす者のこと。

クサレモノ
自己中心的で他責思考な人間を指す言葉。

書籍情報

竜騎士07『バケモノたちが嘯く頃に 〜バケモノ姫の家庭教師〜』電撃文庫、2020年10月10日発売。ISBN 978-4-04-913384-4

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キャラクター設定資料集（メロンブックス限定購入特典）
はましま薫夫氏によるキャラクター設定資料や、竜騎士07氏によるキャラクター原案イラストなどが掲載されています。

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