バスクチーズケーキ

バスクチーズケーキの魅力

バスクチーズケーキは、スペインのサン・セバスティアンにあるレストラン「ラ・ビーニャ」で有名になった、独特な風味のチーズケーキです。このケーキは、外側を黒く焦がした状態で焼かれており、内側はしっとりとした滑らかな口当たりが特徴です。日本では2018年ころから「バスクチーズケーキ」という名前で広まり、多くの洋菓子店で取り扱われています。

特徴的な風味と食感

このチーズケーキは、酸味が少なく濃厚なクリームチーズの風味が楽しめるのがポイントです。その味わいは、「ベイクドチーズケーキとレアチーズケーキの良いところ取り」と表現されることが多いです。基本的な材料であるクリームチーズや生クリーム、卵、砂糖と小麦粉を混ぜて焼き上げた後、冷やして仕上げられます。ただし、小麦粉を使わないレシピも存在し、焼きながらもレアチーズケーキに近い食感を有することが妙味です。

デザートとしてはコーヒーや紅茶、ワインと合わせて楽しむことが多く、その豊かな風味は飲み物との組み合わせによってさらに引き立ちます。特に、濃厚でまろやかな味わいは、様々なアルコールとも相性が良いとされています。

バスク地方での位置づけ

興味深いのは、バスク地方自体には「バスクチーズケーキ」と呼ばれる名称のケーキは存在しないことです。スペイン北部のギプスコア県、特にサン・セバスティアンでは単に「タルタ・デ・ケソ」として知られています。ここでは、ラ・ビーニャが提供する大きなカットのチーズケーキが有名で、その作り方は現地で広く知られています。

日本での人気の拡大

2016年には、株式会社Plan・Do・Seeが運営するレストランで「バスク風チーズケーキ」として初めて紹介され、2018年7月には東京にてバスクチーズケーキ専門店「ガスタ」がオープンしました。こちらでは、ラ・ビーニャの製法を学んだ賢いパティシエが、その絶妙なレシピを忠実に再現しています。これがきっかけとなり、日本中でバスクチーズケーキが注目されるようになりました。

特に、九州地方ではSOUL CAKE SHOPが独自の熟成冷凍加工によるバスクチーズケーキを開発したり、江東区のカオリーヌ菓子店も取り扱うなど様々な店舗での取り扱いがあります。時を経て、進化系として「熟成バスクチーズケーキ」なる新商品も登場し、多くの人々の関心を集めています。

コンビニスイーツとしての登場

2019年には、ローソンが独自に開発した「バスチー」が大ヒットしました。この商品は、他のスイーツとは一線を画す新しい味わいとして、特に女性客に歓迎されました。販売開始からわずか数日で100万個を超える売上を記録し、その後も人気が続き、販売してからわずか数ヶ月で3000万個を達成するなど、大きな成功を収めました。

また、ファミリーマートやセブンイレブンもこの流行に追随し、さまざまなバリエーションのバスクチーズケーキを展開し始めました。この流行は、コンビニエンスストアにおける洋生菓子市場の活性化に寄与しました。

結論

バスクチーズケーキは、その特異な焼き色としっとりとした食感から、多くの人に親しまれているデザートです。日本での普及を受け、多くの店舗で取り扱われ、その存在感は高まる一方です。特に、日本の飲食文化において新たな風潮を生み出しているのはこのデザートの大きな魅力といえるでしょう。バスクチーズケーキは、これからも多くの人々に愛され続けることでしょう。

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