バスタ新宿

バスタ新宿（Shinjuku Expressway Bus Terminal）

バスタ新宿は、東京都渋谷区にある新宿駅南口地区に位置する日本で最大規模の高速バスターミナルです。このターミナルは、新宿駅と直結しており、鉄道、高速バス、タクシー乗降場などが効率よく集約されています。バスタの正式名称は「新宿南口交通ターミナル」で、2016年4月に開業しました。

開業の背景

バスタ新宿の開業は、新宿駅西口周辺にあった19か所の高速バス乗降場を集約することを目的としていました。このターミナルの開業により、バス利用者は一つの地点で多くの行先に向かうバスを利用できるようになりました。開業当初は118社のバス事業者が乗り入れ、1日の発着便数は最大1625便に達し、39都府県300都市に接続しています。

建設の経緯

バスタ新宿は、国土交通省関東地方整備局が主導した「新宿駅南口地区基盤整備事業」の一環として整備されました。2006年に起工し、2016年春に完成しました。新宿跨線橋との直結を強化し、混雑しがちな交通状況を避けるために欠かせない交通インフラとされています。開業前は、東西を結ぶ道路が不十分で渋滞や接触事故が発生することもありましたが、バスタ新宿がその解決策とされました。

ターミナルの特徴

バスタ新宿は、立体的に配置された駅施設と広場、タクシー乗降場があり、利便性が高い施設となっています。エレベーターやエスカレーターを利用することで、鉄道と高速バスの乗り換えもスムーズに行えます。また、ターミナル内には観光案内所や土産物店も設置され、利便性が増しています。

ターミナルの構造は、2階から4階が主にバス関連の施設となっており、3階にはタクシー乗降場や新宿区のコミュニティバスの乗降場もあります。4階には高速バス乗降場が設けられ、多数の発着場所が確保されています。

ターミナルの愛称とその背景

バスタ新宿という愛称は、2015年に国土交通省の公募によって選ばれました。この名称は、「バス」や「タクシー」の乗降場が中心となる特性を捉えたもので、覚えやすく地域住民や観光客から親しまれることが期待されています。名称が「バスタ」であることには、効率性と明快さが重要視されましたが、この愛称はすでに別の企業で商標として使用されているため、注意が必要です。

アクセスと利用者数

バスタ新宿へのアクセスは、JR線や私鉄、地下鉄など多様な交通機関から可能で、特に新宿駅からは徒歩数分です。開業後は多くの利用者に利用され、2016年の開業1か月間には約58万人が訪れました。その後も利用者数は増加し続けており、特にお盆や年末年始の繁忙期には、一日あたり3万人以上の利用者が記録されています。

まとめ

バスタ新宿は、利便性の高い交通ターミナルとして機能し、東京の交通網において欠かせない存在となっています。多くのバス事業者が集結し、全国各地とのアクセスを提供するこの施設は、これからも利用者にとって重要な拠点であり続けるでしょう。

バスタ新宿の開業は、高速バスを利用する人々の移動を大きく変革し、交通インフラの効率化を図るための重要な一歩として評価されています。

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