バトルロボット烈伝

バトルロボット烈伝の概要

『バトルロボット烈伝』は、1995年9月1日にバンプレストによって発売されたスーパーファミコン用の戦略シミュレーションゲームです。このゲームは、同社の人気シリーズである『スーパーロボット大戦』とは異なり、独自のコンセプトを持ったクロスオーバー作品として注目を集めました。プレイヤーは、バトルロボットと呼ばれる機械を操作し、ゲルスター帝国の侵略からノルド王国を守ることを目指します。

ゲームの特徴

本作は、スーパーロボット大戦シリーズの要素と比較して、より戦略的なアプローチが求められるシステムに基づいて構成されています。物語は全11章から成り立つシナリオで進行し、舞台は地球に似ている仮想の惑星「ウルス」です。ここで登場するキャラクターたちは、「デュプリケーター」と呼ばれる装置で地球から複写されたもので、オリジナルとは異なる「ブランチ戦士」として描かれます。

本作の戦闘シーンは、クォータービュー方式で高さの概念を含む独特の表現が特徴であり、また、メッセージウィンドウの色分けも行われています。プレイヤー側は緑色、敵側は紫色で表現され、直感的に戦闘の状況を把握できる工夫が施されています。

戦闘システム

ゲーム内のマップは、広範囲に渡る「戦略行動マップ」と、局地的な「戦術行動マップ」から構成されています。戦略行動マップ上では、プレイヤーと敵の母艦及び小隊が展開します。プレイヤーが敵部隊と接触することで、戦術行動マップに切り替わり、実際の戦闘が展開されます。ここでは、特定のユニットを操作し、他はAIが行動する形となります。

ユニットは、六角形のマス目上を移動し、移動や攻撃、防御にはAP（アクションポイント）を消費します。ユニークな点としては、ユニットの向きと攻撃方向によってダメージ量が異なり、背後からの攻撃はより強い威力を持つというシステムが組み込まれています。さらに、育成要素も存在し、特定の敵を倒すことで得られる「アップル」を使用し、ユニットのレベルを向上させることが可能です。

ストーリーの背景

物語では、悪の帝国「ゲルスター」がデュプリケーター技術を復活させ、隣国を侵略し始めます。まずはノルド王国がそのターゲットとなり、王国は逆襲を図り、デュプリケーター技術を盗むために潜入部隊を派遣します。しかし、デュプリケーターから転写されたブランチ戦士は意志のない存在であり、プレイヤーはその軍の中で立ち上がる青年アークを操作し、希望を取り戻すための戦闘に挑むことになります。

登場キャラクターとメカ

主人公アークをはじめ、様々なキャラクターとロボットが登場します。アムロ・レイのνガンダムやジロン・アモスのザブングル、ダバ・マイロードのエルガイムなど、多くの作品からキャラクターが集結し、それぞれの特色を生かした戦闘を繰り広げます。

また、オリジナルキャラクターであるアーク、エミー、テヴィエらも物語に深みを与え、戦局を左右する重要な役割を担います。

音楽と評価

ゲーム内の音楽は、作品ごとに異なるBGMが使用され、プレイヤーの没入感を高めます。評価は雑誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」や『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票によっても行われ、一定の評価を得ました。

『バトルロボット烈伝』は、その独自の世界観や多彩なキャラクター、戦略的なゲーム性により、多くのファンから支持を受けている作品となっています。

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