バトル・オブ・ザ・ビリオネアーズ

バトル・オブ・ビリオネアーズ（Battle of the Billionaires Hair vs Hair）

概要

「バトル・オブ・ビリオネアーズ」は、2007年4月1日にアメリカのプロレス団体WWEで開催された「レッスルマニア23」の中の重要な試合形式です。このイベントは、当時のWWE会長ビンス・マクマホンと、アメリカの不動産王ドナルド・トランプとの間の対決を題材にしており、お互いの髪型が賭けられたというユニークな設定が特徴です。

この対決は、トランプがWWEの番組「RAW」でビデオメッセージを通じてビンスに挑戦したことから始まりました。両者には共にヅラ疑惑があり、この挑戦状に対して、代理レスラーを用いて戦うという形が選ばれました。試合に敗れた側のマネージャーは「ツルッパゲ」にされるという、まさにおバカな勝負となりました。アメリカ全土の視線を集め、多くのセレブやファンが注目するイベントとなりました。

試合前の盛り上がり

試合前のプロモーションも派手で、トランプ側は本物の100ドル紙幣を会場に降らせるなど、観客を楽しませました。試合の特別レフェリーには、ビンスと過去に因縁のあるストーン・コールド・スティーブ・オースチンが選ばれ、これが困難な状況をもたらしました。試合が近づくにつれて、トランプが強気な態度を見せ、観客からも支持を受けていました。特に、ハリウッドスターたちからの支持もあり、彼らのコメントはトランプ側への期待をさらに高めました。

ストーリーと試合の進行

試合が始まると、ビンス・マクマホンとドナルド・トランプのチーム間の熱いバトルが展開されました。最初にリングに入ったのはビンスのチーム、続いてトランプのチームが入場します。観客はそれぞれのチームが入場するたびに盛り上がり、試合前の緊張感が高まりました。

試合が始まると、すぐにラシュリーとウマガの間でパンチ合戦が勃発し、オースチンがその間を仲裁する場面も見られました。観客の期待も高まる中、両者の攻防の中で多くのドラマが繰り広げられます。さらに、シェイン・マクマホンが登場しビンスを助けるなど、リング上での展開は常に目が離せませんでした。

試合の終盤、ドナルド・トランプがビンスに直接手を出し、オースチンがウマガにスタナーを決めると、ラシュリーがウマガをスピアーで倒しフォールに成功します。この瞬間、トランプとラシュリーが勝利し、ビンス・マクマホンはついに髪を切られる運命に。

結末と影響

試合後、トランプとラシュリーは喜びを分かち合う一方、ビンスはリング上で無理やり髪を剃られる事態に。それがどのように進展したかは、WWE史上に残る名勝負として多くの人々に記憶されています。ビンスは最後まで反抗を試みるも、彼の髪型はもう戻ることはありませんでした。

この試合は、単なるプロレスの範疇を超え、アメリカのエンターテイメントに大きな影響を与えることになりました。後に、ドナルド・トランプはアメリカ大統領に選出され、彼のWWEでの経験は政治活動にも影響を与えたとされています。これにより、スポーツと政治の接点を示す象徴的な出来事ともなりました。

ビンス・マクマホンは、この試合を通じて自らの立場を賭け、結果的には大恥をかくこととなりましたが、その出来事を通じて多くの笑いを取ることができたのは、彼の意外な才能ともいえるでしょう。

もう一度検索