バド・ファウラー

バド・ファウラー（Bud Fowler, 1858年3月16日 - 1913年2月26日）は、アメリカ合衆国で活躍したプロ野球選手、監督です。アフリカ系アメリカ人として初めてプロ野球選手となり、その後の黒人選手たちの活躍に大きな道を開きました。

生い立ちと選手時代

ファウラーは、ジョン・W・ジャクソンという名前で生まれました。放浪生活を送るホップ摘みと理髪師の息子として、厳しい環境で育ちました。野球を始めた当初は、白人選手のみで構成されたチームでプレーしていましたが、人種差別の壁に阻まれ、黒人選手のみで構成されたチームでプレーするようになりました。

ジェームズ・A・ライリーの研究によると、ファウラーは組織化されたリーグで十数シーズンに渡ってプレーしました。これはジャッキー・ロビンソンがブルックリン・ドジャースでデビューするまで、黒人選手としては最長記録でした。しかし、ファウラー自身は22年間プレーしたと主張しています。正確な記録は残っていないものの、彼の野球への情熱と才能は、多くの人々に感銘を与えました。

引退後

選手引退後、ファウラーは黒人選手がプレーできる球団やリーグの設立に尽力しました。当時、人種差別が色濃く残るアメリカ社会において、黒人選手が活躍できる場所は非常に限られていました。ファウラーは、そうした状況を打破するために、自ら行動を起こしたのです。彼の努力は、その後のニグロリーグの発展に大きく貢献しました。

死と殿堂入り

ファウラーは1913年2月26日、ニューヨーク州フランクフォートで生涯を閉じました。その功績は長く忘れられていましたが、2021年、ついにアメリカ野球殿堂入りを果たし、その偉業が改めて称えられました。

バド・ファウラーは、人種差別に立ち向かい、黒人選手がプロ野球で活躍する道を開いた先駆者です。彼の勇敢な行動と野球への情熱は、多くの人々に勇気と希望を与え続けています。

外部リンク

* Baseballhalloffame.org（英語） – アメリカ野球殿堂（National Baseball Hall of Fame）による紹介

もう一度検索