バニシングIN TURBO

バニシングIN TURBO

『バニシングIN TURBO』（原題：Grand Theft Auto）は、1977年に公開されたアメリカ映画で、名監督として知られるロン・ハワードの監督デビュー作です。本作はロジャー・コーマンの製作総指揮のもと、ハワード自身も主演を務めています。低予算ながらも、痛快なカーアクションとコメディを融合させた内容が魅力となっています。

概要

本作の原題「Grand Theft Auto」は、「車両窃盗」という意味を持ち、映画のテーマを象徴しています。物語は、ロサンゼルスのビバリーヒルズに住む若い女性ポーラが、恋人サムとの結婚を両親に認めてもらうため奮闘する様子から始まります。しかし、ポーラの父親は政界進出を目指し、金持ちで有名な息子コリンズとの結婚を強要します。

困り果てたポーラは、自分の意志を貫きたい一心で、家族のロールス・ロイスを盗み出し、サムと共にラスベガスへ向かう冒険に出ます。この大胆な行動を知ったポーラの父親は、私立探偵を雇って彼女を捜索させ、さらにコリンズも自ら追跡を開始します。コリンズは人気DJのカーリーを通じて、ポーラを連れ戻す人には大金の賞金を用意すると放送させ、混乱が広がっていきます。

ストーリー

ポーラとサムを追う人々が次々と登場する中、物語は予想もしない展開を迎えます。賞金目当てに様々な人たちが二人を追いかけ、一方のポーラとサムも悪化する状況を知り、DJカーリーに助けを求めることになります。これによって、カーリーは二人を支援する立場に回り、物語にさらなるスリルとユーモアを与えます。

キャスト

本作は印象的なキャストも魅力の一つです。サムを演じるロン・ハワードは、後の監督キャリアにも大きな影響を与える役割を担い、女優ナンシー・モーガンがポーラ役を演じます。その他にも、コリンズ役のポール・リンク、ポーラの父ビグビーを演じるバリー・ケイヒルなど、多彩なキャラクターが登場します。

日本語吹替版も存在し、1982年にはフジテレビで放送されました。監督のロン・ハワードの演出によるキャラクターのダイナミクスや状況のコメディ要素が日本語版でも楽しめるように翻訳されています。

制作スタッフ

映画の製作には多くの才能が集結しています。脚本はロン・ハワードと彼の兄弟であるランス・ハワードが手掛け、撮影はゲイリー・グレイヴァー、編集はジョー・ダンテが担当しました。音楽にはピーター・アイヴァースが起用され、映画のテンションを高める要素となっています。

このように『バニシングIN TURBO』は、ロン・ハワードの才能が初めて輝いた作品であり、多くの観客に愛されています。カーアクションとコメディが絶妙に絡み合う本作は、観る者に楽しさと興奮を提供してくれるでしょう。

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