バベルの塔 (ゲーム)

『バベルの塔』の概要

『バベルの塔』（バベルのとう）は、ナムコが1986年にファミリーコンピュータ用にリリースしたアクションパズルゲームです。このタイトルは「ナムコット ファミリーコンピュータゲームシリーズ」の第16弾として知られています。本作は旧約聖書の『創世記』に出てくるバベルの塔をテーマにしており、ゲーム内ではプレイヤーが主人公のインディー・ボーグナインを操作し、塔の上層を目指していく内容となっています。ゲームは1986年に任天堂VS.システム対応のアーケードゲームとしても展開されており、その後も多くのプラットフォームに移植されてきました。2014年にはWii Uのバーチャルコンソールにて配信され、2023年にはNintendo Switch向けに『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』サービス内で海外初リリースされました。海外版のタイトルは『Mystery Tower』となっています。

あらすじ

この物語は、古代バビロニアの人々が神に近づくことを夢見て、高い塔を建設したという伝説に基づいています。彼らは「神の階段」と呼ばれる塔を通じて、神々が地上に降りてくることを期待しました。また、塔の頂上には神々が立ち寄るための空中庭園が設けられたと言われています。考古学者である主人公インディー・ボーグナインは、この神秘的な空中庭園の真実を探求するために冒険に出発します。

ゲームシステム

本作は64の異なるフロアで構成されており、プレイヤーはL字型のブロックを操作して階段を作り、敵をかわしながらゴールを目指します。進行に伴い、特定のフロアには出口を封印する水晶玉が配置されており、プレイヤーはこれを全て集める必要があります。また、主人公インディーにはブロックを持ち上げる度に消費されるパワーが設定されていますので、戦略的にブロックを操作することが大切です。基本的な操作方法にはブロックの向きを変えること、積み上げること、落とすことがありますが、巧妙に動かすことで様々なパズル要素が展開され、ゲームの奥深さを増しています。

移動手段としては上下左右の方向に移動できるほか、ブロックを落とせるツタや、移動する雲、絨毯などが存在します。ゲーム中には様々なアイテムも登場し、パワーを回復させる壺や、速度を上げる王冠、一定時間無敵になるダイヤモンドなどが役立ちます。

特異な要素

8面ごとには「壁画の間」と呼ばれるフロアがあり、特定の行動を経て現れる壁画「ビッグパスワード」の収集が求められます。これを全て正確に入力しない限り、エンディングを見ることができないのです。この独自のシステムは、プレイヤーにさらなる挑戦を提供します。加えて、特定のコマンドを入力することによって、「BABEL-PRO」という隠れた難易度の高いバージョンも楽しむことが可能です。

戦略と敵キャラクター

ゲーム内には多くの敵が存在し、彼らとの接触はインディーにとって危険です。ウルという地縛霊は執拗に追いかけてきますが、一定時間で復活するため、注意が必要です。また、バベルズという岩の化け物は、ブロックを作り出す性質を持っており、戦略的に利用することも求められます。これらの敵キャラクターとの駆け引きが、ゲームの緊張感を一層引き立てます。

評価

『バベルの塔』は、リリース当初から多くのパズルゲームファンに愛されてきました。ゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine』の評価は17.70点と並の評価でしたが、その奥深さやコストパフォーマンスの良さが多くのプレイヤーに好評を得ています。全64面をクリアした後にも待っている裏バベルの存在は、さらなる楽しみを提供し続けています。

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