バラクーダ級潜水艦 (1949)

バラクーダ級潜水艦

バラクーダ級潜水艦（Barracuda class submarine）は、アメリカ海軍に属する艦級の一つであり、潜水艦部隊の重要な一端を担いました。この艦級は、以前のバラクーダ級潜水艦（SS-163、SS-164、SS-165）とは無関係ですが、名称を受け継いでいるため、アメリカ海軍の伝統が感じられます。また、フランスが進めるバラクーダ型原子力潜水艦（シュフラン級）とは異なる設計となっている点にも留意が必要です。

概要

バラクーダ級潜水艦は、第二次世界大戦後に実施されたプロジェクト・ケイオー（Project Kayo）に基づいて開発されました。このプロジェクトの主な目的は、敵潜水艦に対する攻撃や破壊に関する課題を解決することでした。すべての艦はSSK（対潜潜水艦）に分類され、同時期にはガトー級の「グルーパー」（USS Grouper, SSK-214）や「クローカー」（USS Croaker, SSK-246）など他の艦も存在していました。

特筆すべきは、バラクーダ級潜水艦に装備された低周波バウソナーシステムです。この革新的なソナーは、艦の前方を広くカバーし、前部の魚雷発射管を後方に移動して外向きに装備したことが目を引きます。これによって、前方の敵潜水艦が早期に発見できるようになりました。

設計と建造

バラクーダ級潜水艦は、当時の攻撃型潜水艦に比べて小型で、設計も建造もシンプルな特性を持つことを目指しました。増強されていたソ連海軍に対抗するために、これらの潜水艦は安価かつ大量に建造できるよう計画されました。また、建造が可能な造船所や、大型の航空機を生産する工場での量産も視野に入れられていました。

しかし、この取り組みは、他の安価かつ小型の潜水艦建造計画と同様に、望ましい成果を上げることには失敗しました。過去のマッケレル級潜水艦や「タリビー」（USS Tullibee, SSN-597）の例をみても、バラクーダ級潜水艦は期待されたパフォーマンスに満たない結果となってしまいました。特に、これらの艦は低速で運用され、耐久性にも限界があり、1950年代末までには全ての艦が退役するに至りました。

優れたソナー技術

それでも、バラクーダ級潜水艦が装備したソナーは、敵潜水艦を検知するために非常に効果的であることが実証されました。この優れた技術は、バウソナー・アレイと艦の中央部に傾斜して装備された魚雷発射管という形で、以降の潜水艦に引き継がれています。これにより、次世代の艦における潜水戦の効率が大いに向上しました。

関連項目

• - メディアリソースとして、ウィキメディア・コモンズではバラクーダ級潜水艦に関するさまざまな資料を閲覧することができます。
• - 海上自衛隊にも、本級に影響を受けた小型潜水艦（SSK）として、はやしお型やなつしお型が存在しています。

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