バルド国立博物館での銃乱射事件

バルド国立博物館での銃乱射事件

2015年3月18日、チュニジアの首都・チュニスに位置するバルド国立博物館で、観光中の外国人を襲った射撃事件が発生しました。この事件は、銃を持った二人の男によって引き起こされ、多くの観光客がその犠牲となりました。

事件の発生と状況

事件は、午前11時頃に起こりました。犯人たちは観光バスから降りた観光客に対し、無差別に銃撃を開始しました。目撃者によると、彼らは観光客を人質に取り、約4時間の間、博物館内に立てこもる形となります。その後、チュニジアの治安部隊が介入し、二人の犯人は殺害されます。この間、博物館内では恐怖におののく観光客たちが目撃され、避難する様子が報じられました。

死傷者の数

現場には当時、約200人の観光客がいたとされ、報道によれば、約40人が人質となったことが確認されています。犠牲者の中には、多国籍の観光客が含まれ、日本人が3人、イタリア人が4人、コロンビア人が2人、その他の国からも複数の被害者が出ました。最終的な死者数は22人とされ、この中には多くの外国人が含まれていました。

攻撃の意図と背景

事件の動機については様々な見解がありますが、地元の治安当局は、今回の襲撃は外国人観光客を標的にした可能性が高いと考えています。特に、攻撃が行われたのが人気の観光地であることから、その狙いは明確であると見られています。また、同日にはチュニジアの議会で「反テロ法案」が審議されており、恐怖の対象が観光業であることから、経済的な打撃を狙ったのではないかとも分析されています。

国際的な反応

事件発生後、国際社会からの反応も相次ぎました。国連安全保障理事会はテロの非難を表明し、チュニジアの民主主義や経済の努力を支援する姿勢を示しました。また、アメリカのジョン・ケリー国務長官もテロ攻撃を批判する声明を発表しました。チュニジアのカイドセブシ大統領は、地元メディアにおいてテロとの戦争を終わらせない意志を示しました。

終わりに

バルド国立博物館での事件は、チュニジアにとって大きな悲劇でありました。多数の外国人の無実の命が奪われ、観光業という経済の重要な部分に深刻な影響を及ぼしたこの事件は、国際的な反テロ活動の重要性を再認識させるものでした。各国の支援を受け、チュニジアが今後どのように治安の強化を図るかが問われています。

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