バルニム8世 (ポメラニア公)

バルニム8世（Barnim VIII., 1405/7年 - 1451年12月15/19日）は、15世紀のポメラニア＝ヴォルガスト＝バルト公として知られています。彼の生涯は、領土の分割や戦争への参加など、様々な出来事に彩られています。

生涯

バルニム8世は、ポメラニア＝ヴォルガスト公ヴァルティスラフ8世の息子として生まれました。1415年に父が亡くなると、母アグネスがバルニム8世、スヴァンティボル2世、そしてヴァルティスラフ9世およびバルニム7世の後見人となりました。アグネスはコルト・ボノウ率いる摂政団の支援を受け、政治を取り仕切ります。

その後、バルニム8世らが成人すると、1425年にポメラニアは分割され、バルニム8世とスヴァンティボル2世はポメラニア＝バルトを受け取りました。この頃、デンマーク・ハンザ同盟戦争が勃発し、バルニム8世はデンマーク側の私掠作戦に参加します。1427年には、デンマーク王エーリクと共にデンマーク・スウェーデン連合艦隊を率い、エーレスンドの戦いでハンザ艦隊を打ち破るという功績を挙げました。彼らはバルト海を航行するハンザ同盟の貿易船を拿捕し、勢力を拡大しました。

また、バルニム8世は馬上槍試合にも参加し、その勇猛さを示しました。しかし、1434年の試合中には、アルント・フォートという人物によって馬から落とされてしまうという場面もありました。

1435年、スヴァンティボル2世とバルニム8世は公領の一部を分割し、スヴァンティボル2世はリューゲン島とシュトラールズントを、バルニム8世はシュトラールズントを除く本土部分を手に入れました。その後、1440年にスヴァンティボル2世が亡くなると、リューゲン島とシュトラールズントはバルニム8世の元に戻されました。1441年には、ヒデンゼーのシトー派修道院からツィングシュト半島を征服。さらに、従兄弟らの同意を得て、バルト、ツィングシュト、ダムガルテンの領土を姪のカタリーナ・フォン・ヴェルレに譲渡しました。

1445年、バルニム7世と共に、ブランデンブルク選帝侯フリードリヒ2世の攻撃からパーゼヴァルクを防衛しました。しかし、1451年、バルニム8世はペストに倒れ、ノイエンカンプ修道院に埋葬されました。

結婚と子女

バルニム8世はアンナ・フォン・ヴンストルフと結婚し、一女をもうけました。

* アグネス（1434年 - 1512年）: アルトマルク領主フリードリヒ3世、アンハルト＝デッサウ侯ゲオルク2世と結婚。

バルニム8世の生涯は、戦争や領土分割、そしてペストによる死という、激動の時代を反映したものでした。

もう一度検索