バルバドスの世界遺産

バルバドスは、カリブ海に位置する小アンティル諸島の島嶼国家です。21世紀に入ってから世界遺産条約に加盟し、世界遺産リストへの登録を果たしました。この記事では、2013年の第37回世界遺産委員会終了時点での情報をもとに、バルバドスの世界遺産について解説します。

世界遺産条約

バルバドスが世界遺産条約を批准したのは2002年4月9日です。その後、2007年から2011年にかけては世界遺産委員会の委員国も務めました。これは、バルバドスが世界遺産の保護と普及に積極的に貢献していることを示しています。

文化遺産

2013年時点で、バルバドスの世界遺産は「ブリッジタウン歴史地区とギャリソン」の1件のみです。この遺産は文化遺産に分類されています。

ブリッジタウン歴史地区とギャリソン

ブリッジタウン歴史地区は、かつて英国の植民地都市として発展した旧市街です。特徴的なのは、蛇行する英国風の街路が残されている点です。また、ギャリソンは18世紀から19世紀にかけて築かれた英国の防衛施設群であり、当時の軍事的な重要性を示しています。これらの建造物は、植民地時代の歴史と文化を物語る貴重な遺産です。

暫定リスト記載物件

バルバドスの世界遺産暫定リストには、以下の2件が記載されています。いずれも2005年1月18日に記載されました。

バルバドスのスコットランド地方 (The Scotland District of Barbados)

この地域は自然遺産の候補として挙げられています。バルバドス北東部に位置し、ファーリー・ヒル国立公園やバルバドス野生生物保護区などの保護区が設定されています。独特の地形と豊かな自然が特徴で、生物多様性の保全上も重要な地域です。

バルバドスの産業遺産：製糖物語 (The Industrial Heritage of Barbados: The Story of Sugar)

バルバドスは、かつて砂糖プランテーションが盛んだった島です。そのため、プランテーションオーナーの豪邸であるセント・ニコラス・アビーや、200年以上前のシュガーミルであるモーガン・ルイス風車など、当時の製糖業を物語る遺産が数多く残っています。これらの遺産は、バルバドスの歴史と産業発展を伝える上で重要な役割を果たしています。

これらの遺産は、バルバドスの歴史と文化を深く理解する上で不可欠な要素であり、今後の世界遺産登録の可能性を秘めています。バルバドスの世界遺産は、その歴史的、文化的、自然的な価値を世界に伝える重要な役割を果たしています。

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