バルフルール

バルフルール：歴史と自然が息づくノルマンディーの港町

フランス北西部、ノルマンディー地方のコタンタン半島に位置するバルフルールは、マンシュ県に属する美しいコミューン（村）です。その歴史は古く、中世にはイングランドへ渡るための重要な港として栄えました。現在では、その豊かな歴史と美しい自然景観が調和した魅力的な観光地として知られています。

歴史の舞台

バルフルールは、かつてイングランドとの間に重要な役割を果たした歴史的な場所です。

1066年：ノルマンディー公ウィリアムのイングランド遠征
ヘイスティングズの戦いへと向かうノルマン軍は、このバルフルールから出航しました。この戦いは、イングランドの歴史を大きく変えることとなりました。
1120年：ホワイトシップの遭難
イングランド王ヘンリー1世の息子、ウィリアム王子を乗せた船がバルフルールを出港後、悲劇的な遭難事故に見舞われました。この事故は、王位継承問題に大きな影響を与えました。
1194年：リチャード1世の帰還
イングランド王リチャード1世は、神聖ローマ帝国皇帝ハインリヒ6世の幽閉から解放された後、バルフルールからイングランドへと帰国しました。
1692年：バルフルール岬の海戦
バルフルール岬沖では、イングランドとフランスの大規模な海戦が行われました。この海戦は、当時のヨーロッパの勢力図に影響を与える重要な出来事でした。

バルフルール岬と灯台

バルフルールの北約3.2kmには、バルフルール岬が位置しています。岬には高さ71mの灯台がそびえ立ち、周辺の海域を見守っています。この灯台は、航海の安全を守るだけでなく、バルフルールのシンボルとしても親しまれています。

交通

バルフルール村の名を冠したフェリーが、近隣のシェルブール＝オクトヴィルとイギリスのプールを結んでいます。このフェリーは、地域間の人や物の交流を促進する重要な役割を担っています。


バルフルールは、歴史的な出来事の舞台となった場所であり、美しい自然にも恵まれた魅力的な村です。ノルマンディー地方を訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。

もう一度検索