バレーボールカザフスタン女子代表

バレーボールカザフスタン女子代表

バレーボールカザフスタン女子代表は、バレーボールの国際大会においてカザフスタンを代表して編成される女子ナショナルチームです。ソビエト連邦の崩壊に伴うカザフスタンの独立（1991年12月16日）を経てチームが結成され、翌1992年には国際バレーボール連盟（FIVB）へ正式に加盟しました。

旧ソビエト連邦の構成国であったカザフスタンですが、地理的に中央アジアに位置するため、国際大会においてはアジアバレーボール連盟（AVC）に属し、アジア枠での出場となっています。

国際大会での歩み

チームは独立以降、着実に国際舞台での経験を積んできました。

黎明期とアジアでの躍進

FIVB加盟後、主にアジア選手権などの地域大会から活動を開始。1993年のアジア選手権では5位に入るなど、初期から一定の成績を残しました。

大きな転機となったのは2005年です。この年の世界選手権アジア予選では、タイを破り韓国に次ぐ2位となり、チーム史上初となる世界選手権本大会への出場権を獲得しました。さらに同年開催のアジア選手権では、予選ラウンドを突破し決勝トーナメントへ進出。準々決勝でチャイニーズ・タイペイを下し、準決勝では強豪・日本の前に立ちはだかりました。この試合ではエースのイエレナ・パブロワらの活躍によりフルセット（3-2）の激闘を制し、決勝へ進出。決勝では中国に敗れたものの、初の準優勝を果たし銀メダルを獲得しました。これは前回の7位から大きく順位を上げる歴史的な躍進でした。

世界選手権とオリンピック初出場

2006年には世界選手権本大会に初出場しましたが、1次ラウンドで1勝4敗となりプール5位で敗退、最終順位は17位でした。同年12月のアジア競技大会では、予選を4勝1敗の2位で通過しています。

2007年には、タイの出場辞退によりワールドグランプリに初出場しました。この際、日本を破りアジア2位になったとしてライバル宣言とも取れる発言をしましたが、本大会では日本との2度の対戦でいずれもストレート負けを喫しました。他の強豪国に対しても善戦はしたものの、最終順位は10位でした。同年9月のアジア選手権では5位となり、ワールドカップへの出場は叶いませんでした。この時期、エースのパブロワが日本の久光製薬に移籍したことで、日本との関わりが深まりました。

そして2008年、バレーボール界における悲願の一つであったオリンピック出場権を獲得します。5月に東京で開催された北京オリンピック世界最終予選兼アジア予選において、オリンピックへの初出場を決めました。同年夏の本大会では9位という成績を残しています。同年、ワールドグランプリには韓国の出場辞退により急遽参加しましたが、1勝8敗で最下位に終わっています。

その後の国際大会

2009年のアジア選手権では再び5位となりました。2010年の世界選手権では予選ラウンドでキューバとフルセットの戦いを演じるなど健闘しましたが、予選敗退（最終順位21位）となりました。しかし、直後のアジア競技大会では予選を1位で通過し、3位決定戦で朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）にストレート勝ち（3-0）を収め、同大会における初のメダルとなる銅メダルを獲得しました。

2011年のワールドグランプリには、プレーオフでアフリカ代表のアルジェリアを下して3年ぶりに本大会に出場しましたが、勝利を挙げることはできず15位に終わりました。2012年には自国開催となった第3回アジアカップに出場し、銅メダルを獲得。この結果、翌年のワールドグランプリ出場権を手に入れました。

2013年のワールドグランプリでは強豪キューバから勝利を挙げるなど健闘を見せました。同年9月のアジア選手権では、初戦で地元タイを3-1で破り、ベトナムにもストレート勝ちするなど好調なスタートを切りましたが、最終順位は5位に終わりました。その後の2014年世界選手権アジア大陸予選では、韓国に勝利するなどして3大会連続となる本大会出場権を確保しました。

2014年、中国で開催されたアジアカップで2大会連続となる銅メダルを獲得しました。同年9月から10月にかけて開催された世界選手権本大会では、1次ラウンドを突破し、最終的に15位という成績を残しました。

国際大会における主な成績

オリンピック:
2008年：9位
世界選手権:
2006年：17位
2010年：21位
2014年：15位
2018年：出場予定
アジア選手権:
1993年：5位
1999年：9位
2003年：7位
2005年：準優勝
2007年：5位
2009年：5位
2011年：9位
2013年：5位
2015年：7位
2017年：7位

歴代の主な代表選手

イエレナ・パブロワ
サナ・アナルクロワ（旧姓・ヤルラガショワ）
オルガ・クバシェビッチ
オルガ・ナセドキナ
ナタリア・ルイコワ
クセニヤ・イマンガリエワ
オルガ・カルポワ
コリナ・イシムツェワ
インナ・マトベエワ
マリナ・ストロジェンコ
タチアナ・ムドリツカヤ
ラドミラ・ベレスネワ

カザフスタン女子代表は、特に2000年代以降、アジアの強豪国の一つとして存在感を示し、オリンピックや世界選手権といった主要国際大会への出場を果たすなど、着実に力をつけているチームです。

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