バレーボールタイ王国女子代表

バレーボールタイ王国女子代表

バレーボールタイ王国女子代表は、バレーボールの国際大会に参加するタイ王国のナショナルチームです。1964年に国際バレーボール連盟（FIVB）に加盟しました。1990年代後半からアジアにおける新たな強豪として注目され始め、チームの強化には中国からの指導者を招聘するなど、戦略的な取り組みが進められてきました。そのプレースタイルは、速攻を効果的に用いた攻撃的なバレーボールを特徴としており、また、強力なジャンプサーブを放つ選手が多いこともチームの大きな武器となっています。

歴史と主な国際大会での歩み

タイ女子代表が初めてアジア選手権に出場したのは、1987年に上海で開催された大会で、参加11チームの中で5位という健闘を見せました。その後も着実に実力をつけ、2001年のアジア選手権では、3位決定戦で日本に勝利し、初めてとなる銅メダルを獲得しました。

2002年にはワールドグランプリに初出場を果たし、同年の世界選手権（ドイツ）にも2大会連続で出場するなど、世界への挑戦を本格化させました。2004年のアテネオリンピック世界最終予選では5位となり、惜しくも出場権獲得には至りませんでしたが、世界トップレベルのチームとの差を縮めていきました。

自国開催となった2007年のアジア選手権では、日本、中国に次ぐ3位に入り、この成績によって初のワールドカップ出場権を獲得しました。2009年には、ワールドグランプリで日本やポーランドといった強豪国を破るなど、これまでの強化の成果が明確に表れ始めます。同年9月のアジア選手権では、準決勝で日本を下し、決勝では北京オリンピック銅メダルの中国を3-1で破る快挙を達成。チーム史上初のアジアチャンピオンに輝きました。この優勝により、ワールドグランドチャンピオンズカップにも初出場を果たしました。

2010年の世界選手権では、1次ラウンドを通過し、最終的に13位の成績を収めました。2011年のワールドグランプリでは、予選ラウンドで強豪キューバを破るなど躍進し、初の決勝ラウンドに進出。決勝ラウンドでも中国を破り、6位という好成績を残しました。

2012年のロンドンオリンピック世界最終予選では、出場権を巡って日本と最後まで激しい争いを繰り広げました。セルビアやキューバに勝利するなど健闘しましたが、セット率の僅差で惜しくも出場権獲得を逃しました。この際、タイ・バレーボール協会が、日本対セルビア戦における八百長疑惑を国際バレーボール連盟に訴えるという異例の事態が発生し、タイ国内のメディアでも大きく報じられました。しかし、国際バレーボール連盟は八百長を示す証拠は確認されなかったと発表する一方で、大会システムの見直しを進める意向を示しました。同年6月のワールドグランプリでは、予選ラウンドを突破し、決勝ラウンドでも強豪国を相手に奮闘。過去最高となる4位の成績を収めました。

2013年には、再び自国開催となったアジア選手権で快進撃を見せます。準決勝で中国をフルセットの末に破り、決勝では日本をストレートで下し、4年ぶり2度目のアジアチャンピオンに輝きました。

2016年のリオデジャネイロオリンピック世界最終予選では、日本との重要な一戦で、最終セットにもつれる激闘となりました。この試合では、監督へのレッドカードによる失点などもあり、リードを守りきれずに逆転負けを喫するという不運に見舞われました。この結果も響き、タイは再びオリンピック出場権を逃すこととなりました。

その後の世界選手権では、2018年、2022年と連続して13位の成績を収めるなど、世界の舞台で安定した力を見せています。

主な大会成績

オリンピック：最終予選敗退が続いており、本大会出場はまだありません。
世界選手権：1998年に初出場以降、複数回出場し、最高成績は13位です。
ワールドカップ：2007年に初出場し10位となりました。
アジア選手権：1987年に初出場し、2001年に初のメダル（銅）、2009年と2013年には優勝を果たしています。

代表チームを支えた選手たち

タイ女子バレーボールの歴史には、数々の功労者がいます。特に、オヌマー・シッティラック、プルームジット・ティンカオ、ヌットサラ・トムコム、ウィラワン・アピヤポン、アンポーン・ヤーパー、ワンナ・ブアゲーウ、ナルモン・カンアンといった選手たちは、長年にわたりチームの中心として活躍し、アジアや世界の舞台でタイの躍進を牽引しました。

現在も、FIVBバレーボールネーションズリーグなどで新しい世代の選手たちが国際経験を積み重ねています。

今後も、タイ女子代表が世界最高峰の舞台で活躍することが期待されています。

（※注：上記は提供情報を元に構成した辞書記事の形式です。詳細なチーム構成や成績は変動します。）

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