バンダイ スーパービデオセレクション

バンダイ スーパービデオセレクション

『バンダイ スーパービデオセレクション』（BANDAI SUPER VIDEO SELECTION）は、1988年から1995年の間にバンダイ メディア事業部（後のバンダイビジュアル）によって発売された、アニメや特撮作品を対象とした専用のVHSソフトのレーベルです。略称はSVSとされ、主に30分の尺で収録された作品が多く見られますが、中には30分を超える作品も存在しました。

概要

1988年11月、東映ビデオから発表された『ヒーロークラブ』シリーズは、アニメや特撮など東映制作のテレビシリーズを数話分にまとめた、低価格で販売されるセルビデオのシリーズとしてスタートしました。これは周辺の玩具店専用に制作されたもので、本編映像自体はヒーロークラブシリーズと同じものが使用されていましたが、1991年以降は東映作品がSVS専用に独自編集された版に置き換わりました。また、1990年以降、東映動画制作のアニメ作品についてもほとんどがヒーロークラブに移行してしまいました。

東映作品はすべて東映ビデオから発売され、バンダイは販売元としての役割を果たしました。SVSでは、東映作品のみならず、円谷プロ制作のウルトラシリーズやサンライズのガンダムシリーズなど様々な作品が取り扱われ、特にSDガンダムが多く収録されました。さらに、末期には『クレヨンしんちゃん』の劇場版もラインナップに加わりました。

特にウルトラシリーズをフィーチャーした『ウルトラ怪獣大百科』を基にした同名の再編集シリーズ『ウルトラビッグファイト』はSVSの主要なシリーズとして知られ、累計20巻を超える人気を博しました。また、ソフトのラベルシールは自由に貼り付けられる仕様となっており、視聴者はカスタマイズを楽しむことができました。加えて、ソフトにはキャラクターのカードや解説書などの特典も時折同梱されていました。

1995年には、より低年齢層をターゲットにした『ばっちしV』という新シリーズがスタートし、東映の特撮作品は依然としてSVSで発売されましたが、同年をもってSVSの発売が終了します。その後、1996年以降は多くの作品がばっちしVシリーズへ移行していきました。

発売作品一覧

SVSには衛星や特撮を問わずさまざまな作品が存在しました。特にウルトラシリーズや東映特撮作品が多くラインナップされ、SDガンダムなどのアニメも多く収録されました。また、ジャンル問わず多くの内容が収められるため、特に特撮ファンやアニメ愛好者にとって欠かせないレーベルでした。

その他の情報

例えば『ウルトラマンVS仮面ライダー』は、円谷プロと東映の共同制作であり、名場面を集めた特別編集版の映像もSVSで見ることができました。特撮ファンにとっても見逃せない作品が多く、ヴィジュアル文化の中でも独自の地位を築いていました。

このようにバンダイのスーパービデオセレクションは、様々なアニメや特撮作品を魅力的にまとめ、視聴者にもう一度その世界を体験する機会を提供したことから、放送時代を経て今もなお多くの人々に記憶されているレーベルなのです。

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