バンダイ・ミュージックエンタテインメント

株式会社バンダイ・ミュージックエンタテインメントの歴史

株式会社バンダイ・ミュージックエンタテインメント（以下、バンダイ・ミュージック）は、1964年にアポロン音楽工業株式会社として設立された日本のレコード会社です。2000年に解散するまで、音楽業界で重要な役割を果たしてきました。

アポロン音楽工業の設立歴

アポロン音楽工業は、1964年に文化放送系列のフジサウンド社によって設立され、当初は4トラックカートリッジ・テープを販売していました。1971年には日本レコード協会に加入し、業界内での地位を確立します。特にこの時期、ナベプロに所属するアーティストの音楽テープを販売することで影響力を持ちました。

さらに、1978年にはナベプロと共同で株式会社サウンズ・マーケッティング・システム（SMS）を設立。この流れで洋楽アーティストの名盤を取り扱う機会が増え、多岐にわたる音楽作品を提供しました。

ターニングポイント

1986年にはゲーム音楽部門に進出し、『ドラゴンクエスト』のサウンドトラックを発売。これによりアポロン音楽は新たな市場での確立を目指します。同年にはゲームミュージック専門のレーベル『コンピュージック』も設立し、アニメやゲームの分野でも存在感を高めました。

1989年にはバンダイが筆頭株主となり、翌年に社名を「株式会社アポロン」から「株式会社バンダイ・ミュージックエンタテインメント」へ変更します。この時、角川書店も資本参加し、アニメやゲームミュージックを主軸にした新たな方針が打ち出されました。

バンダイ・ミュージックの発展と課題

設立後、バンダイ・ミュージックはアニメやゲーム関連の音楽に注力しましたが、あまり大きなヒットを生むことができず、特にJ-POP領域では多くのヒットアーティストを欠いていました。徳永英明やKIX-Sの存在が大きかったものの、彼らの移籍により、収益の柱を失い、経営は厳しさを増していきました。

最終的に、2000年にバンダイが事業継続を断念し、解散を決定。解散に伴い、店頭在庫が回収され、最後の製品となった「スターイクシオン サウンドトラック」は入手困難なアイテムとなりました。

解散後の音源展開

解散後、旧アポロンの音源は渡辺音楽出版に戻され、他のレーベルと提携して再発売されております。また、ラジオシティレコードの音源はセントラルミュージックに返還され、各社から原盤供給が行われています。多くの旧作が新たな形でファンの手に渡る一方で、入手が困難なタイトルも多く存在します。

主なレーベルとアーティスト

バンダイ・ミュージックが運営するレーベルには、Apollon、Radio City、SMS、コンピュージックなど多彩な歴史があります。人気アーティストとしては、徳永英明やKIX-S、ゲーム音楽関連ではテクノロジーやアニメ作品に特化した音楽が多数制作されました。これらの音源はいまなおアーカイブとして保持され、ファンに親しまれています。

まとめ

株式会社バンダイ・ミュージックエンタテインメントは、その88年の歴史にわたり、音楽業界の多様なアーティストや作品に関与し続けました。解散後も、そのレガシーは音楽の歴史として語り継がれており、音楽ファンにとって重要な存在であり続けています。

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