バンド・オブ・ホーセズ

バンド・オブ・ホーセズ（Band of Horses）は、アメリカ合衆国出身のインディーロックバンドであり、その音楽は、情感豊かなメロディーと、時に力強く、時に繊細なボーカルが特徴です。

バンドの結成と初期

2004年、ワシントン州シアトルで、中心人物であるベン・ブリッドウェル（Ben Bridwell）を中心に結成されました。当初は、彼自身のソロプロジェクトとして始まりましたが、徐々にバンドとしての形を整えていきました。彼らの音楽性は、フォーク、ロック、カントリーなど、多様な要素が混ざり合い、独特のサウンドを生み出しています。

バンドは、アイアン・アンド・ワインのオープニングアクトを務めた際、そのライブパフォーマンスがサブ・ポップの目に留まり、契約に至りました。この契約が、バンドのキャリアを大きく飛躍させるきっかけとなりました。

アルバムリリースと評価

2006年には、1stアルバム『Every Thing All The Time』をリリースしました。プロデューサーにはフィル・エク（Phil Ek）を迎え、制作されたこのアルバムは、Shortlist Music Prizeで最優秀作品賞にノミネートされるなど、高い評価を受けました。このアルバムは、バンドの初期のサウンドを象徴する作品として、ファンからの支持も厚いです。

2007年には、2ndアルバム『Cease to Begin』（邦題：シーズ・トゥー・ビギン）をリリース。このアルバムは、ビルボード・アルバムチャートで初登場35位を記録し、その人気を確固たるものにしました。リードシングル「Is There a Ghost」は、ビルボードのオルタナティブチャートで34位にランクイン。バンドの音楽性が幅広い層に受け入れられることを示しました。

2009年、3rdアルバム『Infinite Arms』（邦題：インフィニット・アームズ）を発表しました。このアルバムは、古巣のサブ・ポップを離れ、自身のレーベルであるBrown Recordsからリリースされました。このアルバムは、ビルボード・アルバムチャートで7位を記録し、北欧三国など、他の国々でも上位にランクインするなど、キャリア史上最大のヒット作となりました。また、イギリスの音楽雑誌Q誌では、この作品を年間ベストアルバムの21位に選出するなど、批評家からの評価も高かった作品です。

メンバー構成

現在のメンバーは以下の通りです。

Ben Bridwell (ベン・ブリッドウェル) – リードボーカル、ギター、ペダルスティール、キーボード (2004年～)
Creighton Barrett (クレイトン・バレット) – ドラムス (2006年～)
Ryan Monroe (ライアン・モンロー) – キーボード、ギター、バッキングボーカル (2007年～)
Matt Gentling (マット・ジェントリング) – ベース、バッキングボーカル (2007年、2017年～)
Ian MacDougall (イアン・マクドゥーガル) – ギター、バッキングボーカル (2017年～)

ディスコグラフィ

バンドの主なスタジオアルバムは以下の通りです。

Everything All the Time (2006年3月21日、Sub Pop)
Cease to Begin (2007年10月9日、Sub Pop)
Infinite Arms (2010年5月18日、Columbia Records、Fat Possum Records、Brown Records)
Mirage Rock (2012年9月18日)
Why Are You OK (2016年6月10日)
* Things Are Great (2022年)

バンド・オブ・ホーセズは、その音楽性だけでなく、ライブパフォーマンスにも定評があり、世界中の音楽ファンを魅了し続けています。彼らの音楽は、インディーロックの枠にとどまらず、多くの人々の心に響く普遍的な魅力を持っています。

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