バークレー原子力発電所

バークレー原子力発電所について

バークレー原子力発電所（Berkeley nuclear power station）は、イングランドのグロスタシャーに位置するマグノックス炉タイプの原子力発電所です。この発電所は、セヴァーン川の近くに建設され、1962年に運転を開始しました。運転は1989年に終了し、その後、廃止措置が進行中です。

歴史的背景

バークレー発電所の建設は、1956年にAEI（アエオニクス社）とジョン・トムソン社の企業連合によって始まりました。原発には2基のマグノックス炉が設置されており、276MWの電力を生成することができました。この出力は、ブリストルほどの都市規模での昼間の電力需要を賄うのに十分な量です。発電所は1962年から運転を開始し、27年間にわたり、地域社会のエネルギー供給に貢献してきました。

運転停止に関する歴史を振り返ると、バークレー2号炉は1988年の10月に停止し、さらにその翌年の1989年の3月には1号炉も運転を終えました。この際、バークレーはイギリス国内で最初に商用原子炉として廃止措置が採られたケースとなりました。

廃止措置の進行

1989年以降、バークレーでは様々な廃止措置が行われ、2012年3月には310トンのボイラーが除染とリサイクルのためにスウェーデンに搬出されました。また、1992年には核燃料が撤去され、1995年にはタービン建屋の解体、さらに2001年には冷却池の解体も行われました。

現在、次の段階では原子炉の構造物に対する修繕とメンテナンス作業が予定されています。この作業は2026年から始まり、放射線が減衰することで、最終的には原子炉構造物の解体を目指します。この過程は、2070年から2080年の間に、サイトを完全に更地に戻すことを目指して進行される予定です。

周辺の原子力発電所

バークレーはセヴァーン川河口およびブリストル海峡に位置する原子力発電所の一つであり、他にはオールドベリー、ヒンクリー・ポイントA、ヒンクリー・ポイントBがあります。これらの発電所は、いずれもイギリスのエネルギー供給における重要な役割を果たしてきました。

さらに、2013年12月には、廃止措置機関が、オールドベリー原子力発電所から出る中間レベルの放射性廃棄物の暫定貯蔵地としてバークレーを選定しました。この取組みは2014年から始まります。

バークレー原子力発電所は、長い歴史を持ちながらも、今は廃止措置中の発電所として、新たな役割を担っています。将来的にはこの場所が新たな価値を生む場所に生まれ変わることが期待されています。

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