バーバラ・イーデン

バーバラ・イーデン (Barbara Eden)

アメリカ合衆国の女優。本名バーバラ・ジーン・ハフマン（Barbara Jean Huffman）。1931年8月23日生まれ。愛らしいルックスとコメディエンヌとしての才能で、特に1960年代のテレビ界を席巻したスターの一人。彼女の代表作は、世界中で大ヒットしたテレビコメディシリーズ『かわいい魔女ジニー』（原題：I Dream of Jeannie）であり、主人公の魔女ジニー役で一世を風靡した。

生い立ちと初期の歩み

バーバラ・イーデンは、アリゾナ州ツーソンで誕生した。幼い頃に両親の離婚を経験し、母親と共にカリフォルニア州サンフランシスコに移り住んだ。幼少期から音楽に親しみ、聖歌隊で歌唱力を磨いた。14歳になる頃には、早くも地元のバンドと共にナイトクラブのステージに立ち、シンガーとして才能を開花させていた。

高校卒業後、彼女はサンフランシスコ市立大学で一年間学び、さらにサンフランシスコのコンサーヴァトリー・オブ・ミュージック（音楽院）で専門的な音楽教育を受けた。この学生時代には、いくつかの美人コンテストにも積極的に参加しており、その後のキャリアに繋がる人前に立つ経験を積んだ。

俳優としてのキャリア

本格的に俳優の道へ進んだバーバラ・イーデンは、1956年の映画『地獄の翼』（原題：Back from Eternity）で端役としてスクリーンデビューを果たした。その後、テレビの世界へと活動の場を広げ、数多くのテレビドラマやバラエティ番組に出演することで、女優としてのキャリアを積み重ねていった。

そして、彼女の運命を決定づける出会いが訪れる。1965年、当時33歳だった彼女は、NBCで放送が開始された新しいテレビコメディシリーズ『かわいい魔女ジニー』の主役、ジニー役に抜擢されたのである。瓶の中に住むキュートな魔女が、彼女のマスターである宇宙飛行士トニー・ネルソン大尉の騒動を魔法で解決しようとしては、さらに大きな混乱を巻き起こすというこの作品は、たちまち全米で人気を博した。同時期に放送されていた『奥さまは魔女』と共に、ファンタジーコメディの代表作として人気を二分し、その人気は海を越えて世界中に広まった。バーバラ・イーデン演じるジニーの、ヘソ出しルックの衣装や、腕を組んで瞬きするお馴染みの決めポーズは社会現象となり、彼女は一躍国際的なスターダムへと駆け上った。

『かわいい魔女ジニー』は1970年まで5シーズンにわたって放送され、その終了後も彼女は女優として活動を続けた。テレビ映画やシリーズ、舞台など、様々な分野でその演技力を披露し、長年にわたりエンターテイメント界に貢献している。

日本でのエピソード

バーバラ・イーデンは日本のファンにもよく知られている。特に印象的なエピソードとして、1992年7月31日にTBS系列で放送された特別番組『金曜テレビの星!　復活!!テレビ探偵団スペシャル』への出演が挙げられる。この番組の企画で、レポーターを務めた泉麻人氏と山瀬まみ氏が彼女の自宅を訪れ、インタビューを行った。番組の終盤では、泉氏、山瀬氏、そしてバーバラ・イーデンの3人が、視聴者サービスとして『かわいい魔女ジニー』のお馴染みの決めポーズを披露し、日本のファンを喜ばせた。この出演は、日本における『かわいい魔女ジニー』とバーバラ・イーデンの根強い人気を示す出来事となった。

脚注・関連事項

ジン (アラブ): 『かわいい魔女ジニー』の「ジニー」は、イスラム教などに伝わる精霊「ジン」に由来するとされる。ジニーはその女性版のような存在として描かれている。

外部リンク

Barbara Eden Online
* バーバラ・イーデン - IMDb（英語）

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