バーバー郡 (ウェストバージニア州)

バーバー郡は、アメリカ合衆国ウェストバージニア州の中央部北東に位置する郡です。2010年の国勢調査では、人口は16,589人と報告されています。郡庁所在地であり、郡内最大の都市はフィラピー市で、その人口は約2,966人です。

歴史

バーバー郡は、バージニア州時代であった1843年に設立されました。郡名とフィラピー市の名前は、バージニア州選出のアメリカ合衆国下院議員、下院議長、そしてアメリカ合衆国最高裁判所陪席判事を務めたフィリップ・ペンドルトン・バーバーに由来します。1871年には、郡の一部が隣接するタッカー郡に移管されました。

入植と郡の設立

バーバー郡となる地域への最初の白人開拓は、1780年にリチャード・タルボットとその兄弟、姉妹によって行われました。当初、この地域はバージニア州モノンガリア郡に属していましたが、後にハリソン郡、ルイス郡、ランドルフ郡と所属を変え、1843年にバーバー郡として正式に設立されました。フィラピー市は当初、「アングリンズフォード」や「ブースフェリー」と呼ばれていましたが、1844年に郡庁所在地として正式に区画が定められました。1850年代には、ビバリー・フェアモント・ターンパイクにフィラピー屋根付き橋が建設され、郡の人口は1万人に迫る勢いでした。

南北戦争

南北戦争中の1861年6月3日、バーバー郡では「フィラピーの戦い」として知られる、南北戦争初の陸上戦が繰り広げられました。この戦いは、南軍が北軍の急襲により混乱し退却したため「フィラピー競走」とも呼ばれています。毎年6月には、この戦いを再現する「ブルー・アンド・グレイ・リユニオン」が開催されています。

この戦いでは、北軍のベンジャミン・フランクリン・ケリー大佐とエベネザー・デュモン大佐が、約3,000名の部隊を率いて、南軍のジョージ・A・ポーターフィールド大佐が指揮する約800名の兵を攻撃しました。南軍兵は、準備が整わないまま北軍の攻撃を受け、戦列を崩して逃走しました。この戦いの北軍勝利は、ジョージ・マクレラン少将の評価を高め、北軍総司令官に任命されるきっかけとなりました。

その後の歴史

19世紀後半、バーバー郡はゆっくりと経済とインフラを成長させました。鉄道は1852年に近隣のグラフトンまで開通しましたが、郡内に狭軌鉄道が敷かれたのは1880年代、広軌鉄道は1890年代でした。1990年代には、郡外からのゴミの受け入れ提案がありましたが、住民投票によって拒否されました。

地理

バーバー郡は、アリゲイニー山地の西端に位置するアルゲイニー台地にあります。郡の東端にはローレル山があり、郡の大部分はタイガートバレー川とその支流によって排水されています。郡内にはオードラ州立公園があり、ティータークリーク湖野生生物管理地域も存在します。郡の総面積は343平方マイルで、そのうち陸地が341平方マイル、水域が2平方マイルです。

管理地区

バーバー郡は8つの管理地区に分かれており、それぞれの地区はさらに細分化されています。

人口動態

2000年の国勢調査によると、郡内には多様な人口構成が見られます。

経済

郡内の主要な雇用は、医療・社会サービス、小売業、教育、宿泊・飲食サービス、製材・木工品、トラック輸送・建設業です。最大の雇用主はアルダーソン・ブローダス・カレッジとブローダス病院です。過去には瀝青炭の採鉱が重要な産業でしたが、現在は天然ガスや石油の採掘も行われています。郡はウェストバージニア硬木同盟のメンバーでもあり、農業では家畜、飼料、酪製品、果樹が生産されています。

都市と町

法人化された市と町には、ベリントン町、ジュニア町、そして郡庁所在地のフィラピー市があります。未編入の町も多数存在します。

脚注

参考文献

外部リンク

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