パウルス

パウルス (Paulus) は、古代ローマにおいて用いられた家族名の一つです。その語源は、ラテン語の形容詞である"paulus"に遡り、これは「小さい」といった意味合いを持ちます。この家族名は、元々は個人のあだ名として用いられていたものが、時を経て家族全体を指し示す名称へと変化したと考えられています。

ギリシャ語においては、「パルロス」と転写されます。特に重要なのは、キリスト教の初期における伝道者、聖パウロの名前がこの「パウルス」であったという点です。この影響から、ローマ教皇をはじめとするキリスト教圏において、非常に一般的な名前となりました。

また、ドイツ語においては、パウルス (Pauls) という形に変化し、姓として用いられるケースが多く見られます。さらに、他の言語における個人名を「パウルス」と転写することがあります。

パウルスの家族名を持つ著名なローマ人としては、以下のような人物が挙げられます。

ルキウス・アエミリウス・パウルス
ルキウス・アエミリウス・パウルス・マケドニクス
ユリウス・パウルス

ローマ教皇の中にも、「パウルス」の名を持つ人物が多数存在します。

パウルス1世
パウルス2世
パウルス3世
パウルス4世
パウルス5世
パウロ6世（パウルス6世）

ドイツ語の姓パウルス (Pauls) を持つ人物としては、

フリードリヒ・パウルス
ライモンズ・パウルス

などがいます。

その他、

パウルス・ウラディミリ（パヴェウ・ヴウォトコヴィツ） - ポーランドの教会法学者（15世紀）

のように、綴りは異なりますが、pawelといった名前も存在します。

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