パウロ・エミリオ・フロッサルド・ジョルジ

パウロ・エミリオ・フロッサルド・ジョルジ

パウロ・エミリオ・フロッサルド・ジョルジ（1936年1月3日 - 2016年5月16日）は、ブラジル・ミナスジェライス州エスペラ・フェリースに生まれた著名なサッカー指導者です。彼は、優れた戦術眼と選手との信頼関係を築く能力から、「優勝請負人」として名を馳せました。

来歴

フロッサルド・ジョルジは、多くのクラブチームで数々のタイトルを獲得し、特に1994年に新たに発足したセレッソ大阪の初代監督としての活躍が注目されています。彼が監督に就任する際、チームはJFLに所属していましたが、彼の指揮の下、あっという間に優勝し、Jリーグ昇格と天皇杯準優勝を成し遂げました。

その後、1995年にはJリーグ初年度を迎え、堅実なサッカー戦術で苦境に立つことなくほぼ五分の成績を残しました。しかし、1996年には守備的戦術に対するチームからの要望を受け、攻撃重視の戦術へとチェンジしましたが、結果がついてこず、シーズン途中の5月21日に辞任を決意しました。それでも、彼はセレッソ大阪創設期における重要な基盤を築いたことで、ファンやサポーターから現在でも高い評価を受けています。

人柄とエピソード

フロッサルド・ジョルジは、弁護士の資格をも持つインテリジェントな指導者でした。彼の口癖は「チームはファミリー」であり、常日頃から選手たちにチームワークの大切さを訴え続けました。この理念は、かつて強豪チームを指揮した際に選手同士の関係が不和であった経験から、彼が学んだ教訓ともいえます。

また、サポーターに対しても非常にフレンドリーで、試合に勝利した際には満面の笑顔でスタンドのファンに応えたことでも知られています。陽気でお茶目な性格の持ち主で、特にJリーグ昇格時の特別番組では、勝利の興奮から戦術ボードに噛みつき、歯を折ってしまうというエピソードがありました。治療費はチーム経費から支払われたと後に明かされ、ユーモアを交えたエピソードとして語られています。

タイトル

フロッサルド・ジョルジが獲得した主なタイトルは以下の通りです：

• - デスポルチーヴァ-ES

エスピリトサント州選手権：1967

• - ナシオナル-AM

アマゾナス州選手権：1972

• - サンタクルス

ペルナンブーコ州選手権：1973

• - フルミネンセ

リオデジャネイロ州選手権：1975、タッサ・グアナバラ：1975, 1976

• - スポルティングCP

タッサ・デ・ポルトガル：1977

• - フォルタレーザ

セアラー州選手権：1983

• - セレッソ大阪

ジャパンフットボールリーグ：1回（1994）

2016年5月16日、パウロ・エミリオ・フロッサルド・ジョルジはリンパ腫により他界しましたが、彼の残した功績や教えは、今もなお多くの選手やサポーターの心に刻まれています。

もう一度検索