パウロ・ナワル

パウロ・ナワル

概説

フィジー生まれのパウロ・ナワル（Paulo Nawalu）氏は、選手そして指導者として、フィジーと日本のラグビー界に多大な足跡を残してきた人物です。1958年10月28日にラウトカで生を受けた同氏は、現在、日本のカ・ラ・ダ ファクトリー A.P.パイレーツの監督を務めています。

選手キャリア

現役時代、パウロ・ナワル氏はスクラムハーフ（SH）としてグラウンドを駆け巡りました。彼の選手としてのキャリアは、母国フィジーのナショナルチームにおいて輝かしいものでした。フィジー代表として通算17キャップを獲得し、特にラグビーワールドカップ1987年大会では、チームの副将を務めるという重要な役割を担いました。この大会はフィジーがワールドカップで初めてベスト8に進出する歴史的な大会であり、ナワル氏もその躍進に貢献しました。

また、彼はフィジー国内だけでなく、日本のラグビー環境でもプレーする機会を得ました。日野自動車ラグビー部（現在の日野レッドドルフィンズ）でプレーし、日本ラグビーにも深く関わりました。さらに特筆すべきは、7人制ラグビーにおける彼の功績です。ナワル氏は7人制日本代表に選出されるという異例のキャリアを歩み、1993年に開催されたラグビーワールドカップセブンズにも日本代表の一員として出場しました。フィジー代表としてワールドカップに出場し、その後、日本代表として7人制のワールドカップにも出場するという経歴は、両国のラグビー交流における彼のユニークな存在を示しています。

私生活では、息子である南波流マヌエリ氏もまた、ラグビー選手として活躍しており、父子二代にわたるラグビー一家でもあります。

指導者キャリア

選手としてのキャリアに終止符を打った後、パウロ・ナワル氏は指導者への道を歩み始めました。その最初のステップとして、7人制日本代表のコーチに就任し、自身の経験を次世代に伝える活動を開始しました。その後、日本の大学ラグビー界にも活躍の場を移し、白鷗大学のコーチとして若手選手の育成に尽力しました。大学での指導経験を経て、現在はカ・ラ・ダ ファクトリー A.P.パイレーツの監督として、チームを率いる指揮官を務めています。

選手として、母国フィジー代表の副将を務めワールドカップで歴史を刻み、さらに異国の地である日本でプレーし、日本の7人制代表としても世界舞台を経験。そして指導者としては、日本代表や大学チーム、クラブチームと、幅広いカテゴリーでその手腕を発揮しています。パウロ・ナワル氏は、フィジーと日本のラグビーを繋ぐ貴重な存在であり、その豊富な経験と深い知識は、多くの選手やチームに影響を与え続けています。

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