パウロ・ロベルト・ファルカン

パウロ・ロベルト・ファルカン

基本情報

名前: パウロ・ロベルト・ファルカン
生年月日: 1953年10月16日
出身地: ブラジル・サンタカタリーナ州
ポジション: ミッドフィールダー
現役時代のクラブ: インテルナシオナル、ASローマ
代表歴: ブラジル代表 (1976年 - 1986年)

プレーヤーキャリア

パウロ・ロベルト・ファルカンは、1970年代末から1980年代のブラジルサッカー界で名を馳せた中盤の選手です。彼は特にボランチとして知られ、正確なロングパスと絶妙なタイミングでのミドルシュートを駆使し、攻撃に変化をもたらしました。ファルカンのプレースタイルは非常に評価され、イタリアのサポーターからは「スーツと革靴を履いても彼のプレーは変わらない」と称されたほどです。彼はインテルナシオナルで数々の偉業を成し遂げ、リオグランデ・ド・スル州選手権やブラジル全国選手権での優勝を果たしました。

1980年にはイタリアのASローマへ移籍し、当初は知名度が低かったものの、1982-83シーズンにはリーグ優勝に貢献。1983-84シーズンにはUEFAチャンピオンズカップ決勝に進出しましたが、体調不良からPK戦でのキックを辞退し、チームは敗れました。1985年には膝の故障に悩まされ、メディカルチェックを拒否したこともあってローマを退団。ファルカンは「ローマの8代目の王」と称賛され、2012年にはクラブの殿堂入りを果たしました。

ブラジル代表としても活躍し、1976年にデビュー。特に1982年ワールドカップでは、ジーコやソクラテスと共に「黄金のカルテット」を形成し、その存在感を強く見せました。代表通算36試合で9ゴールの記録を持ち、1986年ワールドカップでも出場したものの、出場機会は限られました。ファルカンは「走る指揮官」と称され、知的なプレースタイルが評価されています。

指導者キャリア

引退後、ファルカンは監督としての道を歩みます。1990年にブラジル代表の指揮を執り、若手選手を起用しつつ1991年のコパ・アメリカ準優勝を達成しましたが、1年で解任されました。その後、メキシコのクラブ・アメリカや再びインテルナシオナルの監督を務めました。

1994年には日本代表監督に就任。意外な選択肢として受け止められたものの、若手選手を多く起用したものの、前任者とは異なるアプローチに選手が戸惑い、就任直後の試合で不安な結果が続きました。結果として解任され、ファルカンは日本におけるサポーターから冷遇される一面も経験しました。それにも関わらず、彼は日本のサッカー界に異なる視点をもたらした存在です。

解任後は14年間にわたりテレビ局ヘジ・グローボで解説者として活躍し、2011年からはインテルナシオナルの監督として再び現場に復帰。2015年にはスポルチ・レシフェの監督に就任し、指導者としての熱意を持ち続けています。

私生活

ファルカンは2003年にジャーナリストであり司会者のクリスティーナ・ランゾリンと結婚し、2004年には娘が生まれました。サッカー界での成功の裏には、家庭生活の充実も伺えます。

最後に

パウロ・ロベルト・ファルカンは、プレーヤーとしても監督としても多くの記憶に残る偉大な存在です。彼の卓越したスキルと戦術眼は、サッカー界において変わらない影響を与え続けています。

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