パウワウ

パウワウ：アメリカインディアンの伝統的な集い

パウワウ（Pow-wow）は、アメリカインディアンの文化において重要な役割を果たす、踊りの集会や祭りのことです。もともとはナラガンセット族の言葉でシャーマンを意味していましたが、現在では部族民全体が交流を楽しむための集会を指す言葉として使われています。

祭りの概要

現代のパウワウは、インディアン特有の祭りとして親しまれています。踊りは純粋に楽しむためのもので、一般の人々も自由に見学や参加が可能です。会場では、インディアンの人々もそうでない人々も、一緒に踊ったり歌ったり、伝統的な食事を分かち合ったりして、楽しい時間を過ごします。

パウワウの開催期間は、数時間で終わるものから、数日に及ぶものまで様々です。大規模なものや特別なものでは、1週間にも及ぶことがあります。運営は「インディアン・タイム」と呼ばれる独特の時間感覚に基づいており、時間や段取りは厳密に決まっていないことが多く、好きな時間に始まり、好きな時間に終わるのが一般的です。

多様なダンスと競技

パウワウで踊られるダンスには、様々な種類があります。「ファンシー・ダンス」は、派手な羽飾りやフリンジのついた衣装を身につけ、賑やかな鈴の音を響かせながら踊るのが特徴です。「グラス・ダンス」は、風になびく草を表現した踊りです。男女混合で踊る社交ダンスなどもあり、非常に多様です。

また、部族の英雄の武勇伝を表現した踊りや、新しい踊りの発表の場としてもパウワウは活用されます。大きなパウワウでは、各部族の踊りを競い合うコンテスト形式のものも開催され、色とりどりの衣装やボディーペインティングが見どころとなっています。平原地方では、数百ものティピーが立ち並ぶ光景も見られます。

踊りは、勇壮な太鼓の音色に合わせて披露されます。太鼓の周りには数人の打ち手が集まり、歌を歌いながら太鼓を叩き続けます。太鼓の打ち手には、男性チームと女性チームがあります。

パウワウと宗教儀式

パウワウで行われる踊りは、宗教儀式のための踊りとは全く異なるものです。宗教的な儀式は、部族によって異なりますが、一般的に非公開で行われます。

パウワウの音楽と歌

スー族など平原部族のパウワウの歌は、若者たちが美しい裏声で高い旋律を重ねていくのが特徴です。1950年代に録音された平原部族の歌声は、後にハリウッドの西部劇映画で無関係な場面に乱用されたこともありました。

その他の楽しみ

パウワウでは、伝統的な行事も重要な演目です。太鼓に合わせて歌声を競い合う「ハンド・ゲーム」などの賭け事遊びは、特に平原部族のパウワウで人気を集めます。

現在、アメリカ合衆国内では、ほぼ毎日どこかでパウワウが開催されていると言われています。

関連項目

アメリカ州の先住民族

外部リンク

Powwows.com パウワウの情報やフォーラム、写真などが掲載されています。
* PowWow Radio パウワウ音楽を流すインターネットラジオです。

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