パサーレイティング

パサーレイティングとは

パサーレイティングは、アメリカンフットボールにおける選手によるパスの成功度や効率を示すための重要な指標です。特に、クォーターバック（QB）のパフォーマンスを評価する際によく用いられますが、実際には他のポジションの選手が投げたパスにも適用されます。

NFLにおけるパサーレイティング

NFLでのパサーレイティング、通称QBレイティングは、出場選手のパス攻撃の効率を数値化したものです。具体的には、以下の4つの要素を元に計算されます。

• - ATT（試投回数）: パスを投げた合計回数
• - COMP（成功回数）: 成功したパスの回数
• - YDS（獲得ヤード）: 成功したパスで得られたヤード数
• - TD（タッチダウン数）: 成功したパスのうちタッチダウンに繋がった回数
• - INT（被インターセプト数）: インターセプトされた回数

計算式

NFLでのパサーレイティングは以下のように計算されます。まず、次の4つの式を用いてa、b、c、dの値を求めます。

• - a:

a =


(COMP / ATT - 0.3) × 5

• - b:

b =


(YDS / ATT - 3) × 0.25

• - c:

c =


(TD / ATT) × 20

• - d:

d = 2.375 - (INT / ATT × 25)

ここで、a、b、c、dが0未満の場合は0に、2.375を超える場合は2.375に調整されます。これらを基に最終的なパサーレイティングは次の式で求められます。



Passer Rating =


(a + b + c + d) / 6 × 100

この計算により得られるパサーレイティングの範囲は0から158.3です。

NCAAにおけるパサーレイティング

NCAAでも同様にパサーレイティングを用いて選手のパフォーマンスを評価しますが、その計算式はNFLとは異なります。この指標は、パスの効率を得点化する形式になっています。

計算式

NCAAでのパサーレイティングは次の計算式で求められます。



Passer Rating =


(8.4 × YDS + 330 × TD + 100 × COMP - 200 × INT) / ATT

ここで用いる値は、NFLと同様にATT、COMP、YDS、TD、INTです。この式により得られるパサーレイティングの範囲は、下限が-731.6、上限が1261.6です。

まとめ

パサーレイティングは、アメリカンフットボールの選手のパス能力を評価するための強力な指標です。NFLとNCAAではそれぞれ異なる計算式が採用されていますが、共通して試投回数や成功率、得点につながるプレーを考慮している点では一致しており、選手の実力を定量化するための重要な要素となっています。

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