クォーターバック

クォーターバック（QB）

クォーターバック、略してQBは、アメリカンフットボールやカナディアンフットボール、アリーナフットボールにおいて攻撃の司令塔としての役割を果たす選手です。このポジションは、チームの攻撃を指導し、プレーの指示を出すことが求められ、非常に注目される地位です。QBは試合中、ほとんど全てのプレーでボールに触れるため、そのパフォーマンスはチームの成績に大きな影響を与えます。

クォーターバックの役割とプレー

ゲームの進行中、クォーターバックは次のプレーを攻撃の選手に指示し、センターから「スナップ」と呼ばれる行為でボールを受け取ります。このスナップはQBが発するカウントに従って行われ、彼の判断力や状況認識能力が試されます。プレーの進行中、クォーターバックは相手の守備の動きを読み、必要に応じて作戦を変更すること（オーディブル）もあります。

攻撃が始まると、QBはランプレーではボールをランニングバックにハンドオフしたり、パスプレーではレシーバーにパスを投げたりします。また、一部のクォーターバックは自らボールを持って走ることもあります。このように、クォーターバックは攻撃の展開に多彩な役割を果たし、その能力は攻撃力を決定づける重要な要素です。

身体的資質と能力

クォーターバックに求められる身体的な資質は、主にパスの正確性や肩の強さです。これに加えて、プレッシャーの中でフリーのレシーバーを迅速に見極めるための視野を広く持つこと、パスラッシャーから身をかわすためのステップワークも大切です。一部のクォーターバックはその機動力を生かして自らボールを持って走る戦術を採用し、こうしたQBは「モバイルクォーターバック」として知られています。最近では、機動力を持つクォーターバックが増加傾向にありますが、彼らはディフェンスからのタックルを受けるリスクも伴うため、慎重な戦術が求められます。

ウェストコーストオフェンス

1980年代にはジョー・モンタナ率いるサンフランシスコ・49ersが「ウェストコーストオフェンス」という新しい攻撃システムを採用し、これが多くのチームに影響を与えました。このオフェンスでは、スナップ後すぐにショートパスを投げることで、相手のディフェンスに対応する戦術をとります。このスタイルにより、クォーターバックには迅速な判断力が求められ、ショートパスの利用が一般化しました。

83年組

1983年のNFLドラフトで選ばれたクォーターバックたちは「Class of '83」と呼ばれ、それぞれがスーパーボウルに出場するもなかなか勝利に結びつかなかったため、「悲運の83年組」とも言われています。彼らの中でも特にジョン・エルウェイは、後にスーパーボウルを制した際にこのグループの代表となりました。

クォーターバックの背番号

NFLでは、クォーターバックの背番号は1から19までと定められています。これは、特定のポジションにおける役割を示す一環として、全体のコーディネートや戦略に影響を与えています。いずれにしても、クォーターバックは攻撃の中心として、戦略的および身体的能力が求められる重要なポジションであることに変わりはありません。

もう一度検索