パシフィックリーグマーケティング

パシフィックリーグマーケティング株式会社（PLM）について

概要

パシフィックリーグマーケティング株式会社（PLM）は、プロ野球のパシフィック・リーグに加盟する6球団によって設立された企業です。この合弁企業は、主にプロ野球動画配信サービスである「パ・リーグTV」を運営し、またパ・リーグ6球団の公式ウェブサイトの企画や管理、共同イベントの実施も行っています。PLMは、2007年に設立されて以来、プロ野球ファンとの新たな接点を創出することに努めています。

設立の背景には、当時4球団が展開していた携帯電話向け動画配信サービス「プロ野球24TV」の一本化があります。2007年には楽天とオリックスの2球団が加わり、出資を行った結果、PLMが誕生しました。これにより、2007年の売上は1億8000万円から、2015年には16億円を超えて成長を遂げ、事業の成功を収めています。

事業内容

PLMの主な事業は、デジタルマーケティングを中心に行われており、特に「プロ野球の新しいファンを増やすこと」を重要なミッションとしています。PLMはデジタル技術の活用を通じて、個々の球団が単独では実現できない共同の取り組みを重視しています。

「パ・リーグTV」は、月額料金でプロ野球の試合が視聴できるオンラインプラットフォームであり、オプションとして他のパッケージやスポーツイベントも提供しています。また、視聴者向けの多様なプランも用意されており、ファンクラブ会員には割引が適用されるなど、ファンの利便性を図っています。

テクノロジーと配信方法

「パ・リーグTV」の配信においては、Akamai HD Networkと呼ばれる動画配信技術が使用されています。これにより高品質な映像を提供し続け、視聴者の満足度を高めています。以前はTVバンクが提供したP2P型動画配信技術を利用していた時期もありましたが、経年を経て独自の配信環境へと移行しています。

さらに、PLMはVR技術の導入にも力を入れており、2018年からは公式戦をVRで視聴する「パーソル パ・リーグTV VR」を展開しています。これによって、より臨場感あふれる試合観戦体験をファンに提供しています。

イベントとコミュニティの活動

PLMは、6球団が協力しての共同イベントも実施しており、特に「パ・リーグ 親子ヒーロープロジェクト」などの取り組みが人気です。これらのイベントは、ファンと球団の距離を縮め、より楽しい野球観戦の機会を増やすことを目的としています。

また、最新の取り組みとして、「パ・リーグ.com」という新しい公式メディアを設立し、すべての情報をこのプラットフォームに集約しています。Web版とスマートフォンアプリ版が展開され、特に若年層やデジタルネイティブ世代へのアプローチを強化しています。

労働市場への影響

PLMは、スポーツ業界に特化した人材紹介エージェントサービス「PLMキャリア」を通じて、採用活動も行っています。これは、スポーツ関連企業と求職者をつなげる役割を果たしており、特に野球だけでなく多様なスポーツに関わる職種を対象としています。

さらに、PLMは人材育成にも力を入れ、ビジネススクールや各種セミナーを通じて球団職員のスキル向上をサポートしています。これにより、パシフィック・リーグ全体の競争力を高めていくことを目指しています。

結論

パシフィックリーグマーケティング株式会社は、デジタル化が進む現代において、プロ野球の運営を一新する取り組みを進めており、ファンとのつながりを強化し続けています。今後も新たなプラットフォームやイベントを通じて、ファンに新しい体験を提供し続けることが期待されています。

もう一度検索